宇宙の新たなステーション
2025-08-05 10:41:17

東京理科大学が民間宇宙ステーションに向けて新たな挑戦を開始

東京理科大学が民間宇宙ステーションHaven-1に寄与



東京理科大学のスペースシステム創造研究センター(SSI)は、2024年6月12日に有人宇宙システム株式会社(JAMSS)と商用宇宙ステーション「Haven-1」に搭載される実験装置用の制御基板開発に関する共同研究契約を結びました。このプロジェクトは、今年度内に制御基板を完成させ、JAMSSが開発中の実験装置に搭載されることが期待されています。2026年5月の打ち上げ以降、Haven-1では、JAMSSの実験装置が軌道上で活用される予定です。

Haven-1とは?



Haven-1は、米国のVast社が開発している円筒状の商用宇宙ステーションで、直径4.4メートル、全長10.1メートルです。最大4人が2週間のミッションを行える設計になっており、2030年に退役予定の国際宇宙ステーション(ISS)の後継として、その一翼を担うことが期待されています。もし計画通りに2026年5月に打ち上げられれば、Haven-1は世界初の商用宇宙ステーションとなります。また、Vast社はHaven-1の技術を基に、より進化したHaven-2を提案しています。

宇宙での実験装置利用



Haven-1 Labは、有人商用宇宙ステーションに搭載される微小重力研究や開発、製造のためのプラットフォームとして機能します。JAMSSはHaven-1 Labのアジア初の実験装置パートナーとして、ここに自社開発した実験装置を搭載し、顧客への利用サービスを提供する予定です。この実験装置には、1Uサイズの小型サブ実験装置を最大12台まで設置できる機能があり、顧客に電力や通信を供給することも可能です。宇宙実験や記念品の打ち上げまで、多様な用途に対応できる柔軟性が備わっています。

開発のポイント



SSIが開発する制御基板は、電源管理の重要な機能を持つことが特徴です。常に電流や電圧を監視し、問題が発生した場合には即座に遮断して安全を保つことができます。そのほか、温度計測や画像取得などの機能も予定されています。また、4月に発表された小型自律分散型環境センサー(TEM)の技術も活用します。これは低コストで短期間に開発が可能な点が魅力です。

宇宙技術の未来への貢献



東京理科大学の木村真一教授は、「今回の開発は短期間での実現を追求しており、自社で全ての工程を管理できることが強みだ」としています。今後もTEM技術を活かし、宇宙利用の拡大に貢献し続ける意向を示しています。制御基板には、新たにRaspberry Piが用いられ、地上からのリモートアクセスが可能で、幅広い使い方ができるように設計されています。

最後に



SSIはこれまでの研究成果を集約し、人類の宇宙進出に向けた取り組みを加速することを目指します。Haven-1の成功により新たな科学の創出が期待され、宇宙利用の未来が一層明るくなることが期待されています。ISSの退役後、民間宇宙ステーションの時代が本格的に始まることになるでしょう。


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会社情報

会社名
学校法人東京理科大学
住所
東京都新宿区神楽坂1-3
電話番号
03-3260-4271

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