フレイル対策の重要性
超高齢化社会を迎えた日本では、75歳以上の高齢者を対象に厚生労働省が「フレイル健診」を4月1日から開始します。この施策は、フレイルの早期発見や対策を目指したものです。フレイルとは、身体機能が低下し、心身ともに弱っている状態を指します。そのため、要介護状態に至る前段階として重要視されており、約350万人の高齢者が該当するとされています。
フレイルの身体的な問題として特に重要なのが「サルコペニア」です。サルコペニアは、加齢に伴う筋肉量や筋力の減少を指し、40歳前後から始まることが多いとされています。立命館大学のスポーツ健康科学部に所属する真田樹義教授は、フレイルを予防するためにはこのサルコペニアに対策を講じることが重要だと強調しています。特に、高齢期を迎える前からの予防が有効であるとされています。
サルコペニア対策の動画講座
真田教授は、サルコペニアに関する理解を深めるために、関連動画を制作しました。この動画では、サルコペニア対策に適した運動方法や自宅でできるチェック法などが詳しく解説されています。動画の内容を通じて、フレイルやサルコペニアについての理解を一層深め、健康的な生活を実現するための手助けをしています。
動画概要
- - テーマ: 健康寿命を延ばすフレイル対策
- - 視聴時間: 1分45秒
- - 内容: フレイル、サルコペニア、フレイル対策について
動画視聴はこちら
真田教授のプロフィール
真田樹義教授は、東京都立大学大学院理学研究科を卒業し、博士号を取得しています。身体教育学、スポーツ科学、応用健康科学、応用ゲノム科学を専門にし、日本サルコペニア・フレイル研究会の理事としても活動してきました。日本人の成人男女を対象としたサルコペニア評価基準や簡易評価法の開発に貢献し、身体活動を通じてサルコペニアの予防や評価法について研究成果を発信しています。
スポーツ健康科学部の役割
立命館大学のスポーツ健康科学部は、2010年に開設されて以来、スポーツに関連する様々な分野を研究するための学問を展開しています。この学部では、自然科学的な観点からスポーツを理解し、その理論を実践に生かすことができる教育を行っています。以下の4つのコースが設けられています:
1.
スポーツ科学コース
自然科学的な観点からスポーツを学び、その理論を実践に活かすスキルを身に付ける。
2.
健康運動科学コース
保健体育教員や競技スポーツの指導スキルを磨く。
3.
スポーツ教育学コース
スポーツ産業における効率的な運営方法を学ぶ。
4.
スポーツマネジメントコース
運動が健康維持に果たす役割を理解し、それに基づくプログラムを学ぶ。
健康な生活を送るために、フレイルやサルコペニアの理解と対策をしっかり講じていくことが求められます。動画や教育プログラムを通じて、多くの人々にこの重要なテーマが浸透していくことを願っています。