六甲高山植物園で開花
2024-06-26 16:18:29

六甲高山植物園で貴重な植物が開花!牧野富太郎ゆかりのアリマウマノスズクサと寄生植物キヨスミウツボが見頃

兵庫県神戸市の六甲高山植物園では、植物学の父・牧野富太郎博士ゆかりの植物「アリマウマノスズクサ」が開花しました。アリマウマノスズクサは六甲山に自生するつる性の植物で、昭和11年に牧野博士によって発見され、和名がつけられました。ラッパのようなユニークな形の花は、梅雨の時期に見頃を迎えます。

六甲高山植物園では、現在「牧野の足あと~博士と関西の仲間たち~」と題した企画展を開催しており、牧野博士や同博士とともに植物採集に参加した細見末雄氏、岡博氏作成の植物標本を展示しています。展示されている標本は、アリマウマノスズクサの貴重な資料となっています。

また、アジサイに寄生する植物「キヨスミウツボ」も開花しました。キヨスミウツボは、山地の木陰に生育する寄生植物で、六甲高山植物園で栽培されているアジサイの根に寄生しています。梅雨の時期にしか見られない希少な植物で、来園者の注目を集めています。キヨスミウツボは、花の色が白く、葉緑素がないため、他の植物から養分を得ています。

六甲高山植物園では、アリマウマノスズクサとキヨスミウツボ以外にも、様々な植物が見頃を迎えています。梅雨の時期ならではの植物観察を楽しんでみてはいかがでしょうか。

牧野富太郎博士とアリマウマノスズクサ



アリマウマノスズクサは、昭和11年(1936年)6月21日、兵庫県有馬郡(現在の神戸市北区)で行われた植物採集会で牧野博士によって発見されました。牧野博士は、参加者の一人が「オオバウマノスズクサ」だと思って採集していた植物に注目し、新種であると判断しました。発見場所は神戸電鉄の五社駅付近で、その場で地元の名を冠して「アリマウマノスズクサ」と名付けられました。

牧野博士は、日本の植物分類学の父と呼ばれる人物で、生涯で約1,500種の植物を命名しました。2023年のNHK連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルとしても知られています。

キヨスミウツボの生態



キヨスミウツボは、ハマウツボ科の植物で、日本では北海道から九州の山地の木陰に生息しています。カシ類やアジサイ類などの樹木の根に寄生し、高さは5~10cmほどです。花の色は白く、葉緑素がないため、他の植物から養分を得ています。

兵庫県立人と自然の博物館の特任研究員である黒崎史平氏によると、キヨスミウツボは栽培が非常に困難で、自然度が高い場所でしか見られないそうです。六甲高山植物園でキヨスミウツボを観賞できるのは、同園が自然を活かした環境であることによる貴重な体験と言えます。

牧野の足あと~博士と関西の仲間たち~



企画展「牧野の足あと~博士と関西の仲間たち~」は、牧野富太郎博士のドラマチックな生涯や功績を紹介する企画展です。博士の直筆の書や手紙、写真、標本など貴重な資料を展示しています。

特に、3つしか存在が知られていない「結網帖」は、大変貴重な資料です。また、博士の人生を知るすごろく風のスタンプラリー「博士とてくてくスタンプラリー」も同時開催しています。園内の8種の植物を巡りスタンプを集めると、オリジナルポストカードが完成します。牧野博士の等身大のフォトスポットも登場しており、植物初心者でも気軽に楽しめる企画となっています。
六甲高山植物園で、牧野富太郎博士ゆかりの「アリマウマノスズクサ」と、アジサイに寄生する珍しい植物「キヨスミウツボ」が開花したというニュースに、心躍る思いです。

「アリマウマノスズクサ」は、牧野博士が命名した植物であり、その発見エピソードは、まさにロマンを感じさせるものがあります。神戸電鉄の五社駅付近で、博士が参加者の一人が採集した植物を新種と見抜き、その場で「アリマウマノスズクサ」と命名したという話は、植物学の世界の奥深さと博士の鋭い観察眼を感じさせてくれます。

また、「キヨスミウツボ」は、寄生植物でありながら、その美しさは他の植物に劣らず、むしろ神秘的な魅力を感じます。アジサイに寄生することで、独特な生態を育む姿は、自然界の力強さを感じさせます。

今回の企画展「牧野の足あと~博士と関西の仲間たち~」では、牧野博士の生涯や功績を、貴重な資料を通して知ることができます。博士の直筆の書や手紙、写真、標本などは、当時の状況を想像させてくれる貴重な資料です。特に「結網帖」は、3つしか存在が知られていないという貴重な資料であり、必見です。

「博士とてくてくスタンプラリー」は、園内を巡りながら、植物について学べる楽しい企画です。オリジナルポストカードももらえるので、子供も大人も楽しめる企画だと思います。

六甲高山植物園は、自然に囲まれた環境であり、様々な植物を観賞することができます。今回の開花情報や企画展の情報を知り、改めて六甲高山植物園の魅力を感じました。機会があれば、ぜひ訪れてみたいと思います。

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