ダン地方初の女性ワインメーカーが手掛ける新たなポルトガルワイン

ダン地方初の女性ワインメーカーが生み出すポルトガルワイン

業務用ワイン仕入サイト「WINE PRO」では、新たにポルトガルのワイン『Freire Lobo』（フレイレ・ロボ）の取り扱いがスタートしました。これは、ダン地方で初の女性ワインメーカーとして知られるエリサ氏が率いるワイナリーです。彼女のワインは、著名なワイン評論家ジャンシス・ロビンソンにも取り上げられ、高い評価を受けています。

フレイレ・ロボのワインの特長

フレイレ・ロボは、ポルトガル中部のダン地方に位置し、穏やかな丘陵地に広がる13haの畑でワインを生産しています。ここでは、標高560-600mの高所にある花崗岩質の土壌で育つブドウを使用しています。この地の痩せた土壌は、ブドウ樹が深く根を張ることを促し、冷涼な気候が酸とアロマを新鮮な状態に保つため、ミネラル感とエレガンスを具現化したワインを生み出します。

エリサ氏は2010年、土地を継承し有機農法への転換を始めました。彼女は冬季に羊を放牧することで草の成長を抑制しつつ天然肥料を供給し、春にはカバークロップを施して土壌の生物多様性を増やす仕組みを取り入れています。栽培されているのは、トウリガ・ナショナルやエンクルザードなど、15品種を超えるポルトガルの伝統的な品種ばかりです。古くからの混植畑もあり、これにより各品種がお互いを補完し合うブレンドが可能になります。

自然な醸造プロセス

醸造過程では、できるだけ添加物を排除し、自然なプロセスを重視します。果実を足踏みで穏やかに抽出し、自然酵母による発酵を行います。これには、伝統的なラガールと呼ばれる開放式のステンレスタンクを用い、果実のフレッシュさと純粋さを最大限に引き出します。醸造後は、比較的長い熟成期間を経て、風味が深まります。

ダン地方のワインはその繊細な味わいから、ブルゴーニュワインに例えられることもありますが、エリサ氏は他の有名ワインのスタイルに似せることなく、ポルトガルの特有の風土を反映させることを大切にしています。