新潟県糸魚川市唯一の整形外科「よしだ病院」の事業承継合意
新潟県糸魚川市において、医療法人アグリー(理事長:伊藤 俊一郎)と地域の重要な整形外科医療を支えてきた「よしだ病院」(医療法人社団 一栄会、理事長:吉田 孝太郎)との間で、事業承継に向けた優先交渉権に関する合意が成立しました。これは、地域医療の継続と発展を目的とした重要な合意であり、地域住民にとっても大きな意味を持ちます。
合意の背景
よしだ病院は1991年に設立され、地域の医療ニーズに応えるべく創業以来、幅広い医療サービスを提供してきました。しかし近年、経営状況は厳しく、さらに吉田理事長自身の健康問題が重なり、病院運営に大きな影響を及ぼしていました。入院患者の受け入れ停止という緊急事態も現実のものとなり、その結果、地域住民の医療が危機にさらされています。
この背景の中で、医療法人アグリーが優先交渉権を得るという合意に至った大きな要因として、糸魚川市議会議員の伊藤 麗さんの存在が挙げられます。彼女の地元への深い想いと行動力が、吉田理事長からの後継者としての指名へとつながり、地域医療を守るための迅速な対応が可能となりました。
主な目的
この合意の目指すところは、地域医療の維持・向上です。具体的には、以下の3つに集約されます。
1.
地域医療の継続・発展
糸魚川市内での急性期治療、リハビリ、介護老人保健施設の機能を維持し、市民が安心して医療を受けられる環境を整えます。
2.
雇用の確保
よしだ病院のスタッフの雇用を守り、彼らの専門性とチームワークを生かして、さらなる医療サービスの向上を目指します。
3.
吉田理事長の志の継承
医療に捧げた先輩医師の熱意と誇りを受け継ぎ、地域医療を力強く発展させます。
今後の展望
合意を基盤として、正式な事業承継契約の締結に向けた協議が進められます。合意の有効期間中、医療法人アグリーはスタッフを派遣し、病院の機能を早期に安定化させるよう努めます。承継後は「アグリよしだ病院」(仮称)として運営し、地域医療の強化を図ります。
医療法人アグリー理事長の想い
伊藤 俊一郎理事長は、「私も糸魚川出身として先輩医師の苦境を見過ごすことはできませんでした。妹の伊藤 麗市議会議員の活動がなければ、迅速な後継者指名は実現しなかったでしょう。患者さんや職員の生活を守る体制を整えることが最優先です。」と語っています。この言葉には、地域医療を守りながら、より良い未来を目指す決意が込められています。
住民への説明会
地域の皆様を対象に、2025年4月12日(土)17時00分より、よしだ病院にて説明会が開催されます。質疑応答の時間も設けられるので、住民の皆様にとって非常に貴重な機会となるでしょう。
最後に
新潟県糸魚川市の住民にとって最後の医療の砦とも言えるよしだ病院が存続するため、関係者一同が一丸となる中で事業承継が進められます。地域の医療を未来に引き継ぐため、皆様のご支援とご理解を心よりお願い申し上げます。