「食べる、寝る、働く。毎日繰り返す中で、僕らは生きている。でも、本当にこれでいいのか?」
2024年7月、舞台創作チーム「かわいいコンビニ店員飯田さん」が、新作舞台『空腹』を下北沢OFF・OFFシアターにて上演します。
この作品は、現代社会が抱える問題の一つである「貧困」に焦点を当て、シェアハウスで生活する人々の切実な姿を描き出します。夢も希望もなく、ただ日々をやり過ごす彼らの姿は、現代社会における「生きること」の難しさ、そしてその中で見出すわずかな希望を浮き彫りにします。
劇団代表の池内風さんは、今回の作品について、「苦しい時にこそ人は笑い、唄う。でも、本当に辛い時は笑えないんじゃないかと疑問に思った」と語ります。演劇という虚構の世界を通じて、現代社会の残酷な現実と、それでも懸命に生きる人々の姿を描きたいという強い意志が感じられます。
『空腹』は、決して楽しく愉快な物語ではありません。しかし、観る人の心に何かが突き刺さり、忘れかけていた大切なことに気づかせてくれるはずです。
劇団は過去2作品で、ハラスメントやいじめといった現代社会の闇を描き、大きな反響を呼びました。今作『空腹』では、さらに踏み込んだテーマに挑戦することで、現代社会における「貧困」問題への理解を深め、私たち自身の生き方について考えさせられる作品となるでしょう。