東京メトロ、聴覚に配慮した新サービス「みえるアナウンス」導入
2025年11月、東京で開催される「東京2025デフリンピック」に向けて、東京メトロが全駅で「みえるアナウンス」を導入することが発表されました。この取り組みは、聴覚障がい者を始め、外国から訪れる観光客に対する配慮を強化するものです。
「みえるアナウンス」とは?
「みえるアナウンス」は、駅構内アナウンスを多言語で文字化できる新しいサービスであり、専用アプリを必要とせず、利用者が自身のスマートフォンを使って簡単にアクセスできます。具体的には、駅に設置された専用の「トリガーボード」にスマートフォンをかざすか、QRコードを読み取ることで、その駅で発表されたアナウンス内容を多言語で確認することができるのです。2024年1月から行われた試験導入を経て、2025年4月から全駅への展開が予定されています。
この技術は、ヤマハが提唱するSoundUD、つまり音のユニバーサルデザインの一環として開発されたもので、利用者が自分のスマートフォンの言語設定に応じた表示が可能です。これにより、聴覚に障がいのある方々や、異なる言語を話す外国人も、安心して駅を利用できるようになります。
導入の背景と目的
「東京2025デフリンピック」の開催を控え、東京メトロは多様なお客様への情報提供の質を向上させる必要があります。国内での観光客が増加する中で、特に聴覚に障がいのある方々にとって、駅構内の音声アナウンスが理解しやすい形にすることは大きな意義があります。このサービス導入によって、交通機関を利用する際のストレスを軽減し、よりスムーズな移動を実現することが目指されています。
サービス利用方法
利用者は、駅構内の「トリガーボード」に自分のスマートフォンをかざすか、QRコードをスキャンすることで、アナウンスの内容を文字で確認できます。これにより、現在試験中の駅(例えば上野駅や銀座駅など)だけでなく、今後展開される全171駅で同様のサービスが受けられるようになる予定です。
目指す未来
東京メトロとヤマハは、引き続き安全で安心なサービスを提供し、全ての利用者が満足できる環境づくりを進めていく意向です。これにより、東京の公共交通がより多様性に富んだ利用者に対応できるようになることが期待されます。私たちの日常生活においても、このような配慮が根付くことで、より豊かな社会が実現することでしょう。
このように、「みえるアナウンス」は利用者のニーズに応じた新たなサービスとして、今後の展開に注目が集まります。デフリンピックの成功に向けて、全ての人が安心して利用できる鉄道サービスを目指して歩み続ける東京メトロに期待が寄せられます。