環境問題に取り組む学生が運営したエシカルカフェ「ききびより」
2023年9月10日から13日の4日間、城西国際大学の経営情報学部の学生たちが、いすみ市の古民家でカフェ「ききびより」を期間限定で運営しました。この取り組みは、環境問題解決に向けた一環として実施され、多くの地域の方々を魅了しました。
カフェの開業背景
カフェの運営は、国武陽子教授ゼミナールの学生たちによって主体的に行われました。特に経営情報学部の3年生である成川聖矢さんは、将来カフェを開く夢を持ち、今回のプロジェクトへの情熱を注ぎました。彼の出会いの場となったのは、いすみ市で「いすみや」と呼ばれる有機野菜と無添加食品を取り扱う店舗を運営する手塚幸夫・浩子ご夫妻です。手塚氏はNPOいすみライフスタイル研究所の理事として、多くの地域活性化に寄与してきました。
このような背景を持ち、成川さんが主導して進める「ききびより」プロジェクトは、地域の生態系保全と持続可能なライフスタイルをテーマにしていました。ゼミでの竹を活用したインテリア作りなど、竹害を減らす趣向も取り入れながら、地域への愛着を表現しました。
メニューへのこだわり
学生たちは、メニュー開発にも力を入れました。特にメインメニューのカレーは、6つのグループに分かれて行った投票によって決定しました。いすみ米や「いすみや」の有機野菜をふんだんに使い、地域の魅力を引き立てる一品に仕上げました。加えて、ブルーベリーや梅を使ったかき氷やオーガニックのドリンク類も準備し、訪れるサポーターたちに多彩な味を提供しました。
店内は、季節の野草や竹を使用して華やかに飾り付けられ、古民家の雰囲気と調和していました。また、庭では子供向けにヨーヨー遊びのスペースも用意し、親子で楽しめる空間を演出しました。
活気に満ちた運営
4日間にわたったカフェ「ききびより」には計80名以上のお客様が来店し、その盛況ぶりが伺えました。地域に住む方々からは、「この取り組みを素晴らしいと思った」「カレーや店内の装飾が素敵だった!」といった声が寄せられました。このように、学生たちはお客様と心の触れ合いを大切にしながら、貴重な接客体験を得られました。
成川さんは「お客様との会話を意識した接客を心がけました。会話を通じて新たな学びや関係性の構築につながったと実感しています」と述べており、学生たちにとっても貴重な経験となりました。
手塚ご夫妻の思い
手塚幸夫・浩子ご夫妻も、このプロジェクトに対して非常に期待を寄せていました。「成川さんは自分の考えを持って行動している芯のある若者です。私たちは彼の成長を見守る形で関わってきました」と語り、学生たちの努力に感動している様子でした。
未来への展望
「ききびより」は、単なるカフェの運営だけではなく、学生たちが地域社会と交流しながら、新たな価値を創造するプロジェクトとしての意義があります。これからも地域の持続可能な発展に寄与し、未来へ向けた学びを深めていくことでしょう。次回の開催も待ち望まれます。