国土交通省の建設業働き方改革促進事業が新たに12件採択

国土交通省が新たに追加したモデル事業について

国土交通省は、2023年4月から施行された建設業の時間外労働規制を受け、働き方改革を実現するための新たなモデル事業の追加公募を行いました。この取り組みは、特に専門工事業者の業務改善に寄与することを目的としています。

1. 追加公募の背景と目的

この公募は、2023年6月10日から7月31日までの期間設定で実施され、専門工事業者が直面している業務の非効率化を解消するための試行的な取り組みを奨励します。具体的には、元請業者の事情により下請業者が不利益を被るケースに焦点を当て、建設業界全体の働き方の改善を図る狙いがあります。

2. 採択されたモデル事業の内容

今回の追加公募では、12件の事業が新たに採択されることになり、これにより合計で30件のモデル事業が進行することになります。このうち、専門工事業者向けのプログラムが15件、元請け事業者向けが8件、そして公共事業に携わる業者向けが1件、さらに共通の取り組みが6件です。

各事業の詳細は後日発表予定で、実施条件や効果についてさまざまな知見が得られることが期待されています。特に、効率的な施工手法や作業環境の改善が中心議題となります。

3. 今後のスケジュール

採択された事業の契約締結は、当初公募分が2023年6月中旬頃から、追加公募分が9月上旬頃から行われる予定です。プロジェクトの実施は、契約締結後、2023年11月下旬頃までの期間で行われ、事業が完了するにあたっては、得られた知見が事例集としてまとめられ、全国に普及していくことが見込まれます。

また、国土交通省は、今回のモデル事業を通して得た知見を説明会や資料の配布を通じて、広く共有する方針を示しています。この取り組みは、建設業における労働環境の改善だけでなく、業界全体のイノベーション促進につながることが期待されます。

4. まとめ

国土交通省が行った今回のモデル事業の追加公募は、建設業界の働き方改革に向けた重要なステップとなります。効率的な施工の実現は、業者間の協力や新しい技術の導入に依存しており、今後の事業から得られるデータや成果に注目が集まります。建設業界の今後の変革に期待が寄せられる中、モデル事業の協力者と関係者にはさらなる努力が求められます。