SMFLとKDX、アジア太平洋のアセットマネジメント市場に進出
三井住友ファイナンス&リース株式会社(SMFL)とその戦略子会社であるSMFLみらいパートナーズ株式会社、さらにケネディクス株式会社(KDX)が連携し、アジア太平洋地域におけるアセットマネジメント事業を取得しました。これは、ESR Group Limitedと合意の上、ARA Asset Management Limitedが運営する私募ファンド事業を取得する形で行われました。この合意により、SMFLとKDXは、アジアの投資環境をさらに活性化させる運営体制を整えます。
新会社「Aravest」の設立
新たに設立された会社「ARAVEST PTE. LTD.」(以下「Aravest」)は、SMFLみらいパートナーズが70%、KDXが30%を出資し、SMFLの連結子会社となります。AravestのCEOには、以前ARAにてCEOを務めたMoses K. Song氏が就任し、アジア地域におけるクオリティの高い投資戦略の推進が期待されます。
Aravestは、シンガポール、オーストラリア、韓国に拠点を持ち、約1.4兆円の運用資産(AUM)を抱えるアジア太平洋のトップ企業としての立ち位置を確立しています。
投資機会の拡充を目指す
この新会社設立により、SMFLみらいパートナーズとKDXは、アジア太平洋地域における投融資ビジネスの拡大を図ります。彼らの狙いは、投資家に新たな投資機会を提供し、さらなるAUMの増加を実現することです。具体的には、第一号案件として、韓国ソウルのヨイド地区に位置するラグジュアリーホテル「Conrad Seoul」に共同投資をすることが発表されています。この地域はビジネス需要と観光需要の両方を受け入れやすい利点を持つ、魅力的なエリアです。
資産回転型ビジネスの推進
SMFLグループは、中期経営計画として「資産回転型ビジネスの推進」を掲げています。特に不動産や航空機、インフラ設備など、国内外でのアセットビジネスを強化するために、Aravestが持つアジア地域のアセットマネジメントプラットフォームと融合させることで、グローバルな資産運用ビジネスを推進していく考えです。この試みは、国内外での投資機会の多様化を図る重要なステップとなります。
KDXの役割とさらなる成長戦略
KDXは日本国内で3.3兆円を超える不動産を運用する大手不動産アセットマネジメント会社として、このビジネス展開にも大きな期待が寄せられています。中期経営計画の中で、「M&Aなどの非連続施策による成長機会」を重視しており、これに基づく取り組みがエリアを越えたクロスボーダー投資の多様化を促進するものとして位置付けられています。
今回の合意と新会社設立は、アジア地域のアセットマネジメント市場において目覚ましい影響を及ぼすことでしょう。SMFLとKDXは今後、この新たな舞台で様々な挑戦を展開し、さらなる成長を目指していくことになります。