製造業の未来を切り開く「CADDi」が約10.2億円の資金調達を実施
製造業の受発注プラットフォーム「CADDi」を運営するキャディ株式会社が、12月14日までに約10.2億円の資金調達を行ったことが発表されました。この投資は、DCM VenturesやWiL、グローバル・ブレイン、グロービス・キャピタル・パートナーズなどの大手投資家や個人投資家からなされました。
サービス概要
キャディは「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」という目標の下、2017年から「CADDi」の提供を開始しました。このプラットフォームは、独自の原価計算アルゴリズムを活用し、自動見積もりを行うシステムを特長としています。利用者は3D CADデータをアップロードし、必要な数量や材質、塗装などのパラメータを指定することで、約7秒で見積もり結果を得ることができます。これにより、発注者は低価格で高品質な加工品を安定的に発注できるとともに、加工会社はスムーズに受注案件を得られるのです。
現在、「CADDi」の利用企業は2000社を超え、提携している加工会社は約70社に及びます。この度の資金調達により、キャディはさらなる事業拡大を目指す意向を示しています。
事業の展望
キャディは、現在板金加工業界に特化していますが、2019年には金属や樹脂の切削加工品にも対応を広げる予定で、その市場は約4兆円に達すると見込んでいます。将来的には製造業の設計から製造、物流、販売までを一括でサポートするプラットフォームを構築し、2021年にはアジアNo.1の加工品取扱量を誇るサービスとなることを目指しています。
資金調達は開発や人材採用に利用され、組織基盤の強化に寄与する見込みです。また、過去のシードラウンドを含めた累計調達額は10.9億円に達しています。
投資家の期待
シリーズAラウンドでの引受先のコメントでは、キャディの成長を称賛し、「経営陣や事業、実行力に対する信頼」が語られています。特に、製造業における課題解決に対する取り組みや、市場規模の大きさに期待が寄せられています。
DCM Venturesの原健一郎氏は、キャディを「Globalで勝負できるスタートアップ」と評価し、WiLの久保田雅也氏はその革新性に期待を寄せています。さらに、グローバル・ブレインの百合本安彦氏は、従来の非効率な発注プロセスを変革することに貢献する見込みを示しています。
企業情報
キャディ株式会社は、東京都墨田区で設立され、代表取締役は加藤勇志郎氏です。加藤氏は東京大学を卒業後、外資系コンサルティング会社での経験を経て、2017年11月にキャディを創業。製造業の改革を目指し、本平台を開発しました。最高技術責任者にはスタンフォード大学出身の小橋昭文氏が就任しており、その豊富な経験が活かされています。キャディは、製造業における受発注を根本から革新する存在として期待されています。
公式ウェブサイトからサービスの詳細や最新情報をチェックできます。業界の変革を進めるキャディに注目が集まります。