台湾・桃園市で魯朴氏の個展開催中!
台湾・桃園市美術館が主催する「2025 横山書法藝術館」において、日本文化継承プロジェクト「狼煙」の公式クリエイターである魯朴(ROBOKU)氏の個展が開催されています。展覧会は2025年5月28日から8月18日まで行われ、書道の表現を深く探求する2つの展示が同時に公開中です。
書の創造の三段階を探る「魯朴 書道展」
本展のテーマは「守・破・離」です。この考え方は、日本の茶道思想から来ており、「守」は伝統に従うこと、「破」は伝統を革新すること、そして「離」は型から自由になることを指します。魯朴氏の書道展では、これらのステージを通じて、技術のみならず作家の思想や心情の進化も表現されています。
魯朴氏(本名:小原俊樹)は、日本人として初めて横山書法藝術館での個展を開催する書道家・篆刻家です。彼は2012年に台湾・中壢市での日台書道交流展に参加するなど、台湾との文化交流を重ね、10年以上の経験を持っています。
展示される作品の中には、秦漢時代の文字や碑文からインスパイアを受けた大型作品、ミクストメディアを用いた「工芸書道」など、約40点が展示される予定です。これらの作品群は、書道が単なる伝統芸術にとどまらないことを示しており、訪れる人々に現代の書道に新たな理解をもたらすものとなっています。
同時開催の展覧会について
同時に、創作部門の選出を受けた張天健氏の「床に吐き出した言葉」という作品展も行われています。張氏の作品は、書や水墨画、篆刻など伝統的技法から出発し、言葉と思い出、日常感覚との結びつきを新たな視点で描き出しています。展示構成は「書」「彫刻」「筆と墨」の3部門に分かれ、これらが作る詩的な空間は観る人に新鮮な感覚を与えてくれます。
書道を「読む」から「感じる」へ
桃園市美術館が目指すのは、書道の多様な発展と革新です。この2つの展覧会を通じ、台湾と日本の文化交流に新たな動きが生まれ、伝統的な書道が現代的な感覚に響く形に進化し続けています。
日本文化継承プロジェクト「狼煙」について
書道家・篆刻家である魯朴氏は、今後もこのプロジェクトを翔けて日本の伝統文化を世界に発信すべく、様々な活動を続ける予定です。「狼煙」では、書道に限らず日本の様々な伝統技術や文化を継承し、それぞれ特有の魅力を広める役割を担っています。展覧会では、観る人々に「書くこと」の意味を再発見させ、伝統に新たな息吹を吹き込む機会を提供しています。芸術がいかに人々の心に響くか、是非会場で感じてみてください。