京都芸術大学が胸部X線検診車をデザイン!
京の地で新たな健康への取り組みが始まります。2024年10月31日、京都芸術大学にて行われたデザインコンペにおいて、胸部X線検診車の外装デザインが審査され、奥村さくらさんが見事最優秀賞を獲得しました。この取り組みは、地域の健康意識の向上です。
コンペの背景とは?
このデザインコンペは、一般財団法人京都工場保健会からの依頼により実施されており、2015年から毎年行われています。京都工場保健会は、1941年に国産として初のレントゲン車を導入して以来、健康診断の分野で先駆的な役割を果たしてきました。今では合計44台の検診車を所有し、年間50万人以上の方々に質の高い健康サービスを提供しています。
表彰式の様子
表彰式には、井上春喜副事業部長や荒川朱美副学長が出席し、受賞者を祝福しました。奥村さくらさんは「キャラクターデザインコース」に在籍する2年生で、優れたデザイン力を活かし、選ばれた作品を発表しました。
受賞作品の詳細
最優秀賞:奥村さくらさん
奥村さんがデザインしたラッピング車のモチーフは、健やかさの象徴である鯉と、成長を促す植物です。鯉の滝登りの伝説を取り入れることで、力強さと家庭の円満さを表し、緑の植物はその影響を受けて力強く成長する様子を描いています。この美しいデザインは、検診によって人生が豊かに築かれていくというメッセージを込めています。
優秀賞:伊砂和奏さん
一方、伊砂和奏さんのデザインは、鶴と亀をモチーフにしています。これらの動物は長寿の象徴であり、健康で長生きしてほしいとの願いが込められています。シンプルながら深いコンセプトが印象的です。
京都芸術大学の役割
京都芸術大学は、10学科24コースからなる国内最大規模の総合芸術大学であり、芸術を通じて社会に貢献することを重視しています。“社会と芸術”の関わりを大切にし、学生たちが企業や自治体の抱える課題をアートやデザインで解決する「社会実装プロジェクト」を年間100件以上行っています。学生たちの自由な発想と創造力が、新たな価値を生み出す原動力となっています。
今後の展望
デザインされた検診車は、京都市内を走り回り、地域住民の健康診断の普及に貢献することが期待されています。ここから生まれる新たな健康景観は、地域全体の生活の質を向上させることに繋がるでしょう。未来への一歩として、これからも注目が集まります。