WWFジャパンと熊谷組が結ぶ持続可能な未来へのパートナーシップ
WWFジャパンと熊谷組が結ぶ持続可能な未来へのパートナーシップ
2023年、公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)と株式会社熊谷組が結んだコーポレート・パートナーシップは、環境保護と持続可能な開発を目指す重要な一歩となります。この提携は、建設業界において日本企業とWWFジャパンの初めての連携となり、人と自然が調和する未来を実現するために共同で取り組んでいきます。
パートナーシップの概要
WWFジャパンと熊谷組の契約は、2025年4月1日から開始され、3年間の期間で実施されます。主な目標は、生物多様性の回復、脱炭素社会の実現といったWWFジャパンのビジョンに基づき、特に以下の三つの分野での協働です。
1. 自然資源の持続可能な利用
2. カーボンニュートラルの達成
3. ネイチャー・ポジティブの実現
このパートナーシップによって、熊谷組は特に木材調達の持続可能な取り組みを強化し、サステナビリティ経営を推進する姿勢を明確にしています。具体的には、2025年度にはWWFジャパンの監修のもとで実態調査を行い、持続可能な木材調達のためのロードマップを作成することが予定されています。
環境問題への取り組み
熊谷組の社長である上田真氏は、近年の地球温暖化による極端な気象や災害が建設業にも多大な影響を与えていることを強調します。このような背景から、カーボンニュートラルの達成とネイチャー・ポジティブの実現を掲げ、同社のESG取組方針にこれらの課題を設定しています。また、再生可能エネルギーや環境に優しい建設技術の開発も行い、WWFジャパンとの提携を通じて自然環境への貢献をさらに強化するとの意向を示しています。
一方で、WWFジャパンの事務局長である東梅貞義氏は、この提携が森林保全プロジェクトへの支援や社員のボランティア参加を通じて、責任ある木材調達の促進に寄与することを期待しています。また、ネイチャー・ポジティブの実現に向けた情報開示の充実にも寄与するとの展望を述べています。
具体的な取り組み
パートナーシップの中で予定されている具体的な活動には以下の項目が含まれています。
1. 森林保全プロジェクトへの支援と社員参加
- WWFジャパンが実施する森林保全活動を支援し、社員がボランティアとして参加します。
2. 木材調達の実態調査
- 熊谷組による木材調達に関するデューデリジェンスの監修を行い、調達方法の見直しを進めます。
3. 温室効果ガス排出削減の目標設定
- SBTi(Science Based Targets initiative)に基づく温室効果ガス削減目標を設定し、その実施を推進します。
4. 循環型経済への貢献の検討
- 環境への配慮を最大限に活かした経済モデルについての討議を実施。
5. 社内向けセミナーや勉強会の実施
- 社員向けに持続可能性に関する知識を深めるためのセミナーを行います。
まとめ
WWFジャパンと熊谷組のパートナーシップは、持続可能な未来に向けての協力の一例です。両者が手を携え、持続可能な社会を築くための実行可能な方策を模索する姿勢は、今後の環境問題解決への道しるべとなるでしょう。特に、木材調達の分野での取り組みは、日本における責任ある資源利用を推進する契機となることが期待されています。WWFジャパンは、国内外での持続可能な森林管理を目指し、さらなる対話と協力を深めていくことを目指しています。
当記事は、WWFジャパンと熊谷組の取り組みの重要性と、持続可能な未来を共に築くための一歩をより多くの人々に理解していただけることを願っています。
会社情報
- 会社名
-
WWFジャパン
- 住所
- 東京都港区三田1-4-28三田国際ビル3階
- 電話番号
-
03-3769-1714