株式会社ログリーが新しい広告手法「Intent Targeting」を発表
株式会社ログリーは、消費者の意思を理解し、最適な時期に関連性の高い広告を表示するための新技術「Intent Targeting(インテントターゲティング)」を開発しました。本技術は、消費者の興味や関連情報をもとに、ディスプレイ広告を効果的に配信することを目的としています。
この技術は、同社が持つ自然言語処理技術や機械学習技術を組み合わせており、消費者が過去に閲覧したウェブページの履歴を分析することで、興味のあるカテゴリやキーワード、さらには興味の度合いを推定します。また、広告が表示される媒体のコンテンツを解析して、広告枠の価値をリアルタイムで評価することも可能です。
このような仕組みにより、広告主はターゲットとする消費者の意思や媒体の内容に応じた効果的な広告配信が実現できます。広告の配信にはRTB(Real Time Bidding)技術を導入しており、SSPやAd Exchangeを通じた入札方式での配信が行われます。
さらに、ログリーは新たに提供を開始したネイティブ広告サービス「logly lift」とも連携が可能で、これによって広告主サイトに消費者を誘導し、その後ディスプレイ広告を通じてコンバージョンを促す、といった一連のマーケティング施策を一元的に実施できるようになります。
Intent Targeting技術の詳細
Intent Targeting技術は、消費者の意思を深く理解することを目指して開発されました。この技術は、従来の行動ターゲティング広告やオーディエンスターゲティング広告を進化させたものであり、消費者の行動や属性に基づいて、興味の度合いを捉えることが可能です。具体的には、消費者の接触したメディアコンテンツや興味属性を元に、最適なタイミングで広告を配信します。
例えば、自動車メーカーが新車の広告を配信するとします。この場合、対象となる消費者が自動車関連の媒体に接触したときのみ、その広告を配信します。その結果、消費者の興味の変化や媒体からの影響をふまえた精度の高い広告配信が実現可能です。
logly DSPの配信手法
ログリーが提供する『logly DSP』は、広告主や代理店のマーケティング施策に応じて、複数の配信手法を用意しています。これにより、消費者の購買プロセスに応じた広告戦略の展開が可能となります。主な配信手法には以下のようなものがあります。
- - logly intent: 広告主のデータをもとに、マーケティング対象として最適な消費者に広告を配信。
- - logly lift: 企業オリジナルコンテンツをネイティブ広告の形で配信し、消費者とのエンゲージメントを高めます。
- - logly amp: 既にコンバージョンしたユーザーと似た特性を持つ見込み客に広告を配信するリターゲティング機能。
- - logly retargeting: 過去にサイトを訪問した消費者に対し、再訪問を促す広告を段階的に配信。
このように、ログリーの提供する広告技術は、ただの広告配信にとどまらず、マーケティング全体を一元的に管理・実施するための基盤となることでしょう。10月のアドテック東京2012での発表を経て、同社の新技術がどのように業界に影響を与えていくのか、注目が集まります。