『ここワク』とは
2023年、アイテック阪急阪神株式会社、阪急阪神不動産株式会社、イグニション・ポイント株式会社、株式会社電通総研の四社が手を結び、商業施設などの大規模な施設向けの次世代統合業務プラットフォーム「ここワク」を発表しました。このプラットフォームは、従業員の生産性向上とウェルビーイングの両立を目指しています。
背景
近年、Eコマースの競争が厳化し、人手不足も慢性的な問題として続いています。加えて、就業環境が整わない中で多様な顧客ニーズに対応することの難しさが浮き彫りになっています。また、都市部を中心に、多様なバックグラウンドを持つ人々が職場で求められ、高齢者や外国人労働者の急増は、労働環境に新たな変化をもたらしています。
このような背景を受けて、四社はテクノロジーを駆使し、従業員が心身ともに健康でいられる環境を作り出すことに取り組むことを決定しました。また、働きがいのある職場環境の整備を進めることで、多様な人材が存分に力を発揮できる基盤を築くことを目指します。
共同事業の概要
「ここワク」という名称には、「この場所で、ワクワクしながら働きたい」という願いが込められています。この専用アプリは、業務効率化だけでなく、従業員同士のエンゲージメントを高めることを目的としています。主な機能には以下が含まれます:
1.
情報共有の集約:施設とテナント間の情報をまとめ、各種申請や入退館管理を合理化し、バックヤード業務の効率を向上させます。
2.
学びの促進:研修資料や動画をアプリ内で保存し、従業員が自分のペースで学ぶことで、スキル向上を図ります。
3.
称賛文化の育成:サンクスカード機能を通じて、同僚間での称賛を促し、ウェルビーイングの実現に貢献します。
一部の機能は他社アプリとの連携が必要ですが、アプリの利用によって業務が格段に効率化されることが期待されています。
今後の事業展開
今後、スマートフォンアプリ「ここワク」の機能を充実させるほか、オフィスや他のさまざまな施設への展開も進めていく方針です。最終的には、日本国内の労働環境の改善に寄与し、業界横断的に労働課題の解決を目指します。
各社の概要
アイテック阪急阪神株式会社は、交通や不動産を含む多様な業界で、システムやネットワークを通じたデジタルトランスフォーメーションの推進に注力しています。
阪急阪神不動産株式会社は、大阪梅田を中心にした都市開発を行っており、そのノウハウを活かしつつ、首都圏や海外へ事業を拡大させています。
イグニション・ポイント株式会社は、クライアントのイノベーションを支援し、DXや新事業創出を中心に活動しています。
株式会社電通総研は、テクノロジーと社会の対話を図り、クライアントへの課題提言から解決策実現に向けたサポートを行っています。
まとめ
「ここワク」は、テクノロジーを駆使して従業員の働きがいを高めるだけでなく、ウェルビーイングを実現するための新しい取り組みです。日本の労働環境が今後どう変わっていくのか、多くの人が注目しています。