産業保健職の実態
2023-12-14 10:00:02
企業における産業保健職の実態と効果的な活用法
企業における産業保健職の実態と効果的な活用法
産業保健職の存在感
近年、多くの企業が従業員の健康を大切にし、産業医や産業保健師といった専門職を雇用する流れが強まっています。特に、従業員が50人以上の企業は、産業医を配置することが法的に義務付けられているため、その存在はお馴染みですが、産業保健師についてはまだ十分に理解されていないかもしれません。産業保健師は、従業員の健康管理を担い、予防医学の観点から重要な役割を果たしていますが、必ずしも雇用が義務付けられているわけではありません。そのため、導入していない企業も少なくないのが現状です。
愛知つのだ産業医事務所株式会社が実施した「産業医と産業保健師の実態」に関する調査によると、従業員数50人から500人の企業において、約70.6%の経営者が産業医や産業保健師を雇用していると回答しています。この数字からも、企業が従業員の健康に対する関心を高めていることがうかがえます。
健康経営の重要性
調査では、産業医や産業保健師を雇用している理由として、「従業員の健康管理を進めたい」という意見が65.6%を占めており、多くの経営者が健康経営の重要性を理解し、導入を進めている様子が分かります。実際、「産業保健職を設置したことによるメリットはありましたか?」という質問には、92.1%が「あり」と回答しています。主なメリットとしては、「従業員の健康に対する関心が高まった」という点が33.4%を占め、次いで「ストレスチェックの実施ができた」などの意見も多く挙がっています。
デメリットの存在
しかし、導入によるデメリットや不満も同時に浮かび上がってきました。約61.0%の経営者がデメリットを感じていると回答し、主な理由として「期待していた業務をしてくれない」などの意見が29.9%を占めました。さらに「採用コストが高い」という意見も多く聞かれ、企業が抱える負担感が伺えます。
面談の頻度と健康管理の現実
さらに調査では、産業保健職との面談の頻度についても質問がありました。「高いと思う」と回答したのは約76.1%でしたが、一方で約20.0%の経営者が面談頻度が低いと感じていることから、充分に活用されていない実態も浮き彫りになっています。面談の利用頻度が少ない理由としては、「従業員が忙しく、相談する時間がない」という意見が53.9%と最多で、健康管理についての意識が浸透していない現状があることが示唆されます。
企業の期待
経営者が産業医や産業保健師に求める要素としては、特に「健康診断後の事後措置」が45.5%の支持を集めています。これにより、従業員の健康改善に向けた具体的なサポートが求められています。「レンタル産業保健室」といったサービスが注目されているのは、経済的かつ効率的に健康管理に取り組む方法として多くの企業が関心を寄せているからです。直接雇用のコストを抑えつつ、専門の支援を受けられるメリットが強調されており、経営者の約75%がこのサービスを「使ってみたい」と回答しています。
まとめ
近年の調査結果を通じて、企業の産業保健職の導入状況や課題、そして期待に対する満足度が明らかになりました。多くの企業が従業員の健康管理に対して積極的に取り組んでいる一方で、期待する成果を実感できていない現実が見えてきました。健康経営に向けて、今後も企業がどのように産業保健職を有効に活用し、従業員の健康を守るかがますます重要になってくるでしょう。企業が安心して利用できる産業保健サービス「レンタル産業保健室」は、その一助となることを目指しています。
会社情報
- 会社名
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愛知つのだ産業医事務所株式会社
- 住所
- 愛知県日進市岩崎町ケカチ132番地6
- 電話番号
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