ナカ工業の新たな挑戦
建材製品を専門に開発・製造するナカ工業株式会社は、国際物流における課題を解決すべく、デジタルフォワーディングサービス「Shippio Forwarding」を導入しました。これにより、従来の運輸コストの不透明性を解消し、業務プロセスを大幅に改革することに成功しました。
輸送コストのブラックボックス化
ナカ工業では、中国にある現地工場からの輸送を任せていたため、運賃や付随する諸費用の内容が不透明でした。長年、この「運賃のブラックボックス化」が同社にとって大きな課題となっていました。特に、現地の運賃の内訳や原価構成が把握できないことから、工場や購買部門において価格交渉や原価管理が困難でした。
業務の効率化
加えて、貿易業務は担当者に集中的に負担がかかっていました。数十件に及ぶ日々のメールや電話のやり取り、書類の保管や検索にかかる時間が、ナカ工業の本来注力すべき業務を圧迫していました。このような課題に対して、展示会で出会ったShippioが大きな可能性を秘めていることに気づきました。
Shippio Forwardingの導入による変化
Shippioのデモを体験した結果、運賃の内訳が明確となり、従来よりも低コストで輸送業務が行えるとの確信を得ました。また、情報がクラウド上で一元管理されるため、業務の属人化が解消される点も重要でした。このような理由から、Shippioの導入を決定したのです。
導入後の効果
ナカ工業がShippioを導入したことで、いくつかの明確な効果が現れました。まず、運輸コストの透明化が進み、原価構成が視覚化され、値上げ要請にも根拠を持って対応できるようになりました。これによって、工場や購買部門のコスト意識の向上も見られます。
次に、チャットツールを活用することで、メールや電話によるコミュニケーションが大幅に減少しました。これにより、原価分析や価格交渉等のコア業務に集中できる環境が整いました。さらに、業務の属人化が解消されることで、誰でも状況を把握できるシステムが構築され、新任担当者へのスムーズな引き継ぎが実現しています。
そして、社内外の連携強化も見逃せません。進捗状況をリアルタイムで共有することで、「言った・言わない」のトラブルも解消され、業務のスピードと正確性が大いに向上しました。
ナカ工業の未来
ナカ工業の生産企画管理部の担当者は、「Shippioの導入により、輸送費の内訳の見える化が進み、原価戦略の精度が向上した」とコメントしています。今後、クラウドに蓄積されたデータを活用し、過去の輸入履歴やHSコードを参照できる体制への発展を図る予定です。これにより、戦略的な購買管理を進め、業務効率をさらに向上させていく方針です。
このように、ナカ工業のShippio導入は、企業の貿易業務におけるデジタル化の好例であり、今後の運営においてもその効果が期待されています。