Arent、アサクラソフトをグループ化
株式会社Arent(東京・港区、社長:鴨林広軌)は、業務ソフト「使えるくらうど」を展開するアサクラソフト株式会社(岡山・津山市、社長:浅倉鉄平)の株式を100%取得し、完全子会社化する決議を行った。これにより、アラートはM&Aを進める中で5社目のグループ化を実現した。
この買収により、Arentは見積から工事台帳、勤怠管理までのプロセスを横断的に連携させ、業務データの効率的な活用を目指す。特に、AI技術を導入し、数量の自動抽出、単価の候補提示、見積根拠の生成、差異検知などを可能にすることに重点を置いている。これにより、業務フローの効率化とデータ連携の質を高めていく。
今回の買収の目的
Arentはアプリ連携型プラットフォームの導入を進めており、業務データのシームレスな共有を実現することを目指している。これには、設計、工程、原価、勤怠、請求といった異なる業務間での連携が含まれ、それぞれが最適な専門アプリを活用することで、全体最適を図る。
アサクラソフトの参加によって、見積や積算の領域がより強化され、バックオフィスの原価情報をフロントからスムーズに活用できる環境が整う。これにより、業務の横断的なデータ連携が加速される。実際に、見積や勤怠から生成されるデータを迅速に引き渡し、計画と実績のギャップを迅速に捉えることができるだろう。
原価管理の重要性
Arentにとって、原価管理は非常に重要な要素であり、2025年11月にグループに参加した「建設ドットウェブ」に続く、原価管理領域における2件目の買収である。建設業界では多くのプロダクトが存在しているが、それぞれの製品に優れた特色がある一方で市場全体から見えづらく、いざこざが生じやすい。そこでArentは、自社製品の役割を明確にし、顧客に最適な選択肢を提供することに取り組んでいく。
具体的に言うと、アサクラソフトの「使えるくらうど」は見積から工事台帳、勤怠までを一貫して管理したい顧客向けに特化している。一方、建設ドットウェブの「どっと原価シリーズ」は詳細な帳票や会計連携を重視する顧客をターゲットとしている。こうした棲み分けに基づき、両者はAPI連携を通じてフロント・バックオフィス間での最適化を図る。
今後の展望
建設業界は、熟練技術者の不足や人手不足、生産性の課題が深刻化している。この背景を受けて、Arentグループは各専門ソフトウェア企業と連携し、BIMやAIを活用した業界全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に注力する。アプリ連携型プラットフォームの進化を通じて、業務の効率化やユーザーの利便性向上を実現することを目指している。
詳細は、公式ウェブサイトおよび適時開示資料で確認できる。
株式会社Arentウェブサイト
お問い合わせ
本件に関する質問や詳細情報については、以下のメールアドレスまでお問い合わせください。
【Email】
[email protected]