Forterが新たな認証ソリューション「Trusted Identities」を発表
ニューヨークを本拠地とするForterが、オンラインアカウントの認証を簡素化する新サービス「Forter Trusted Identities」を発表しました。このソリューションは、顧客の認証情報を悪用するアカウント乗っ取りや、アカウントを複数作成しシステムを乱用する行為を防ぐことを目指しています。悪質な行為の影響を減少させ、顧客体験を向上させやすくすることで、優良顧客からの収益拡大を図ることが可能になるのです。
近年、不正行為のリスクがますます増加している中で、顧客情報や支払い情報を保護するための厳重な対策が求められています。Forterの年次調査によれば、2020年前期から2021年前期にかけて、盗まれたログイン情報を使ったアカウント乗っ取りの試みはなんと55%も増加したことがわかっています。これにより、企業はより強力かつ効果的な対策の実装が急務となっています。
「Trusted Identities」は、eコマースのカスタマージャーニーにおいて重要な役割を果たすアカウント登録やサインインの瞬間に、Forterの判定エンジンを提供します。これにより不正なアカウントアクセスを防ぎ、マーケットプレイスやロイヤリティプログラムの安全性を確保します。また、正規の顧客によるアカウント作成を促進し、迅速かつ正確な認証を実現することで、購入過程の摩擦を軽減することが可能となります。
さらに、Forterはこのサービスを既存の多要素認証ソリューションに容易に統合可能で、指紋認証や生体認証に代わって利用することができるため、導入障壁が低い点も特徴です。
この新サービスを導入することで、Forterは独自の判定エンジンとともに、10億件以上のデータを基にしたIDグラフを活用し、機械学習によって正規の顧客や販売者、不正者を見分けることが可能です。これにより、特定のユーザーによる複数アカウントの作成も迅速に検知することができます。
顧客利便性と不正対策の両立
delivery.comの財務ディレクター、ダグ・フェレイラ氏は、「当社のお客様は、オンラインやアプリ内での体験に非常に高い期待を寄せています。Forterとの連携により、顧客アカウントやマーケットプレイスを保護する取り組みが、最終的には取引数の増加につながっている」と語ります。不正からお客様を守ることが、企業の信用を高めることにつながるのです。
ForterのCEO、マイケル・ライトブラット氏も、「優れたカスタマーエクスペリエンスを提供できる手段が求められており、顧客にアカウントを作成してもらうことで、企業はおすすめ情報や特典のパーソナライズを強化できる」と話しています。顧客のアカウント登録やログイン時に正確な判断が求められ、そのためにForterの能力が発揮されています。
今年はForterにとって、重要なマイルストーンが多数達成された年でもあります。監視した流通取引額は2,500億ドルを超え、5月に発表したシリーズFの資金調達では評価額が30億ドルに達しました。また、業界の権威である「Forbes Cloud 100」と「Fintech 50」にも選ばれました。
Forterについて
Forter(
公式サイト)は、eコマースに特化した不正対策分野のリーダーであり、これまでに2,500億ドル以上のオンライン取引を処理してきました。同社は、10億人以上のユーザーをクレジットカードの不正使用、アカウント乗っ取り、ID盗用などから守っています。Forterの非対処型不正対策ソリューションは、リアルタイムで不正行為を検知し、顧客のカスタマージャーニーにおいて直面する各種課題に対応します。