滝沢ハム、経理業務を改革し5,000時間の工数削減を実現
栃木県の食肉加工メーカー滝沢ハムは、2023年に経理業務の効率化を目指して、株式会社TOKIUMが提供する経理AIエージェント「TOKIUM」を導入しました。この取り組みによって、同社はなんと年間で5,000時間もの工数を削減することに成功しました。
導入の背景
滝沢ハムは1918年に創業し、その後も地域の食文化を支えてきた企業です。しかし、近年ではアナログな経理業務が重荷となり、この分野での業務効率向上が急務となっていました。月間およそ800枚の請求書を担当者一人で処理するという負担は限界を超えており、複雑な部門按分や書類の紛失、処理の手戻りといった問題も続出していました。特に経費精算に関しては、小口現金の管理がリスクを伴い、承認ルールも明確でないというガバナンス面での課題が山積していました。
TOKIUMの選定理由
滝沢ハムがTOKIUMを導入する決断を下した最大の理由は、会計システム「GLOVIA」との連携の良さでした。TOKIUMは、他社では難しいとされていたGLOVIAとのデータ連携に豊富な実績を持ち、スムーズな情報のやり取りを可能にします。この点が、導入を後押ししました。
導入の成果
1. 属人化の解消と業務効率化
TOKIUMの導入により、各事業部で直接請求書の処理を行えるようになり、これまで一人の担当者に委ねられていた業務の属人化がなくなりました。請求書の按分確認にかかるコミュニケーションコストも削減され、月次決算は半日以上早まるなど、業務の効率化が実現しました。
2. ガバナンス強化
さらに、各事業所での現金立替を廃止することで、現金の扱いに伴うリスクが消えました。経費精算プロセスも整備され、承認ルールの明確化により業務の透明性が高まりました。
3. 場所を選ばない経費精算
外出先や移動中にも経費申請ができるようになったことで、「経費精算のためにあえて帰社する」といった無駄な時間が省かれ、年間で約2,000時間の工数削減を達成しました。
経理部の声
滝沢ハム株式会社経理部の漆原晶子様は、「大量の書類と複雑な処理から解放されたことで、本来の専門知識を活かし、さらなる付加価値のある業務に取り組む環境が整いました」とコメント。業務品質の向上を目指し、AIエージェントの承認機能などの活用を進める方針です。
会社概要と今後の展望
滝沢ハムは、栃木県栃木市に本社を置き、食肉加工品の製造・販売を行っています。2024年3月末時点で667名の従業員が在籍し、資本金は10億8050万円です。今後も経理業務を中心に、さらなる業務改善に取り組んでいくことでしょう。
一方で、TOKIUMは経費精算や請求書管理を自動化するAIエージェントを提供し、より多くの企業にとって欠かせない存在になっています。業務の効率化を目指す企業は今後もこのようなテクノロジーの導入を検討することで、競争力を高めることができるでしょう。