株式会社EQUESが手掛けた製薬特化AIモデル「JPharmatron-7B」
製薬業界未来への一歩
株式会社EQUES(エクエス)が新たに開発した大規模言語モデル「JPharmatron-7B」が、製薬業界に革命をもたらすことが期待されています。このAIモデルは、製薬や薬学に特化した高度な分析能力を備えており、実務における様々な場面での活用を目指しています。
JPharmatron-7Bの性能
「JPharmatron-7B」が特に注目されるのは、その性能の高さです。製薬・薬学分野のベンチマーク「JPharmaBench」において、競合であるドメイン特化モデル「Meditron3-Qwen2.5-7B」を全ての項目で上回る結果を残しました。これにより、同パラメータ規模のオープンモデルとしては、最高性能を達成したことが証明されています。驚くべきことに、これは経済産業省とNEDOによる「GENIAC」プログラムの支援によって実現されたのです。
JPharmatronの特徴
「JPharmatron-7B」は、膨大な製薬関連データセットを用いてトレーニングされており、質の高い製薬文書の作成をサポートします。特徴的なのは、70億のパラメータを持つモデルながら、社内ネットワークやラップトップといったローカル環境でも動作可能であるという点です。これにより、様々な環境下での実用性が担保されています。
独自のベンチマーク「JPharmaBench」
製薬および薬学分野におけるベンチマークが不足しているという課題を受けて、EQUESは新たな試験フレームワーク「JPharmaBench」を独自に開発しました。このベンチマークは、日本薬剤師国家試験などを基にし、単純な知識問題だけでなく、実務に対する応用可能性を評価することを目指しています。これにより、JPharmatronの実務役立つ能力をより正確に測定できるようになりました。
今後の展望
今後EQUESは、このモデルを製薬業界向けAIソリューション「QAI」への統合を進め、さらなる研究開発に注力していく計画です。これにより、医療現場に実際に適用可能なAI技術の実現を目指します。
お問い合わせと公開情報
もし「JPharmatron-7B」にご興味がある方がいれば、EQUESのウェブサイトから問い合わせが可能です。また、開発したモデルや評価ベンチマークは、HuggingFace上でも公開されており、誰でもアクセスできる状態にあります。詳細情報は以下のリンクからご覧いただけます。
株式会社EQUESについて
株式会社EQUESは、先端的な機械学習技術で社会の発展を加速することを理念に掲げています。東京大学松尾研究室にルーツを持ち、現役の東京大学院生を中心とした若き才能たちが専門知識を結集し、AIと数理最適化の分野で革新をもたらしています。設立は2022年2月で、東京都文京区に本社を構えています。公式ウェブサイトは
こちら。
このように、「JPharmatron-7B」は製薬業界を支える重要な技術の一つとして、今後の発展が大いに期待されるプロジェクトです。