福岡空港と博多駅での新たな試み
福岡空港国際線と博多駅の観光案内所で、AI音声翻訳機「Felo瞬訳」が導入されることが決まりました。この取り組みは、2024年6月28日から本格的に始まり、外国人旅行者の利便性向上を目指しています。これにより、観光案内所での多言語対応力が強化され、より質の高いサービスが提供されることになります。
AI翻訳機「Felo瞬訳」の導入背景
このプロジェクトは、Sparticle株式会社によって開発された「Felo瞬訳」を基盤としています。Sparticleは、AI技術を活用した製品の開発を手掛ける企業で、音声翻訳の分野でも高い評価を受けています。この度の導入は、株式会社QTnetが実施する「AIを活用した外国人旅行者の旅行動向分析事業」に基づいており、福岡県の観光施策の一環として位置付けられています。
AIを駆使したサービスの背後には、観光案内所の利用者データを収集・分析することにより、旅行者のニーズやトレンドを明らかにし、新たな商品開発や施策につなげるという狙いがあります。これにより、福岡県内の観光業全体の底上げが期待されています。
「Felo瞬訳」の特徴と技術
Sparticleが開発した「Felo瞬訳」は、リアルタイム翻訳技術であるRRT(Real-time ReWrite Translate)を活用し、逐語翻訳と修正翻訳を組み合わせた手法によって、ほぼ瞬時に高精度な翻訳を実現しています。また、RAG(Retrieval-Augmented Generation)技術の導入により、さまざまなデータソースから正確な情報を引き出すことが可能です。これにより、観光案内所での利用者の要望に対する適切な応答が可能になります。
具体的な導入スケジュール
この事業は2024年6月28日から2025年3月31日まで、福岡空港国際観光案内所と博多駅の観光案内所で実施されます。観光案内所では、AI搭載の音声翻訳機を使用して、利用者の声に応じた情報提供を行い、観光の質を向上させるためのデータ分析を行います。また、得られたデータは福岡県内の市町村に共有され、新たな観光施策や商品開発に役立てられる予定です。
まとめ
Sparticle株式会社の「Felo瞬訳」は、福岡空港および博多駅における観光案内の質を大きく向上させることが期待されています。AI技術の進展により、訪れる外国人旅行者に対しても、よりスムーズで快適な旅行体験を提供することが可能となるでしょう。観光業界全体が進化を遂げる中、「Felo瞬訳」の成功事例が他の地域や業種の参考になることも期待されます。