5G基地局の電波強度
2024-07-05 14:42:20

5G基地局の電波強度を世界で初めて測定!公的研究機関が明らかにした結果は?

5G基地局の電波強度、従来の携帯電話システムと同等以下!NICTが世界初の測定結果を発表



近年、普及が進む5G。その安全性について、懸念を抱く声も少なくありません。電波の目に見えない存在は、不安を増幅させてしまう要因の一つでしょう。

そんな中、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が、世界で初めて商用サービス中の5G基地局周辺の電波強度を測定。その結果、5Gで使われている2つの周波数帯(6 GHz以下と28 GHz帯)における電波ばく露レベルは、従来の携帯電話システム(4G)と同程度かそれ以下であることが明らかになりました。

公的研究機関による中立的な測定が重要視される



これまでにも、携帯電話事業者による測定は行われていましたが、公的研究機関による中立的な測定は、世界で初めてです。NICTは、電波環境の測定技術を有する機関として、2019年から生活環境における電波ばく露レベルの長期測定を実施。今回の測定は、その一環として行われました。

測定方法と結果



NICTは、東京都内および近郊の51カ所(6 GHz以下)と、東京都心の3カ所(28 GHz帯)で測定を実施。測定には、電界プローブや28 GHz測定用アンテナを使用しました。さらに、測定場所付近のスマートフォンにデータをダウンロードしながらの測定も行い、電波強度への影響を調べました。

その結果、スマートフォンにデータをダウンロードしている場合、電波レベルは約70倍(6 GHz以下)と約1,000倍(28 GHz帯)上昇することが確認されました。しかし、それでも従来の4G基地局の測定結果と同程度かそれ以下であり、電波防護指針に対しては低いレベル(中央値で約1万分の1以下)でした。

今後の展望



NICTは、今後も長期的な測定を継続し、5G普及に伴う電波ばく露レベルの変化を明らかにしていきます。また、海外の研究機関とも連携し、国際的な比較データの取得を目指します。

今回の測定結果は、5Gの安全性をめぐる不安を解消する重要な一歩となるでしょう。今後、NICTによる継続的なデータ公開が期待されます。


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