北九州市が推進するBPRとDXの連携で未来の行政へと進化

北九州市が推進するBPRとDXの連携

福岡県北九州市は、TOPPAN株式会社との協定を結び、業務改革（BPR）とデジタル推進（DX）に取り組むことになりました。この取り組みにより、年間約421万時間にも及ぶ非コア業務の効率化が図られ、市民サービスの質を向上させることが目指されています。

北九州市の現状

昨今、全国的に労働力不足が問題視されている中、行政サービスのニーズはますます多様化しています。北九州市役所でも、限られた人的資源の中で、住民に対する利便性や安心を確保しつつ、より良い市民サービスを提供することが求められています。

令和3年度に実施した業務量調査では、多くの職員が専門性を必要としないノンコア業務に膨大な時間をかけていることが明らかになり、その時間は全体の31.9%を占めています。これを改善するために、北九州市では「DX・AI戦略室」を設置し、本格的な行政のデジタル化に向けて動き出しました。

連携協定の主要内容

今回の協定では、以下の4つの重要な分野で具体的なアクションを展開。

1. AIによる窓口申請手続きの自動化
AIを活用して申請書の画像読み取りや内容確認を実施。ヒューマンエラーを減らし、業務時間短縮を図ります。

2. 業務量の把握調査支援
業務実態を視覚化し、DX施策の効果を分析。職員の業務量を可視化することで適正化を進めます。

3. 他自治体とのDX推進研究
広域の課題解決を図り、情報基盤を構築。共同で新しい行政サービスモデルの創出を目指します。

4. DX人材の育成支援
TOPPANの専門家による研修を通じて職員のスキルを向上させ、実践的な知識を共有します。

業務効率化がもたらす利益

この連携の主目的は、業務の効率化を図り、コア業務に専念できる環境を整えることです。年間で421万時間の業務改善は、窓口サービスや政策立案、人材育成などの質の向上へとつながります。この結果、市民の満足度を高め、「市民にやさしい市役所」の実現を目指します。

今後の展望

今回のTOPPANとの協力を皮切りに、北九州市はさらに多くの企業と連携し、BPRとDXを推進していく考えです。様々な視点と先進技術を取り入れることで、行政の課題解決に取り組み、市民のニーズに応え続ける努力をしていきます。

市民にとってもっと便利で快適な行政サービスを提供するために、今後も革新を追求し続ける北九州市に注目です。