マクニカ、東郷製作所の製造DX化を加速するDSF Cycloneの成果

マクニカの「DSF Cyclone」が創り出した製造現場の変革

株式会社マクニカは、製造現場のデジタルトランスフォーメーション（DX）を推進するため、株式会社東郷製作所に製造DXサービス「DSF Cyclone」を導入しました。この施策が始まってから、1年を経て同社は目に見える効果を上げ、多くの課題を解決しました。

東郷製作所の背景

1881年に設立された東郷製作所は、自動車用小物ばねを中心に事業を展開している老舗のメーカーです。近年、製造現場のデジタル化が急務となる中で、従来の手書きや自作のシステムでは情報活用が限界に達し、現場の経験や勘に頼らざるを得ない状況が続いていました。そこでマクニカとの連携を進め、DSF Cycloneを導入することとなったのです。

DSF Cycloneの導入とその意義

DSF Cycloneの導入に当たって、マクニカは現場のフィードバックを反映しながらダッシュボードの最適化を図りました。その結果、リアルタイムなデータの可視化が実現し、全社的な業務最適化に向けた大きなステップを踏み出しました。

共通KPIによる最適化

導入後、以前は部分的な指標しかなかった設備稼働率に加え、設備総合効率（OEE）といった経営判断に利用可能な指標を部門横断で共有できるようになりました。これにより、製品や工程の違いを超えて生産性を比較することができ、現場の声を受けての意思決定も迅速化しました。全体的な改善活動が進む中で、組織全体のパフォーマンスが向上しました。

リアルタイムデータの利活用

DSF Cycloneの導入により、異常の兆候をリアルタイムで捉えることができるようになりました。これにより、数値に基づいた議論が現場で行われ、改善活動の時間が大幅に短縮されました。以前は勘に頼っていた現場も、データを基にした効果的な提案が行える文化が根付いています。

廃棄ロス削減の実績

導入後、リアルタイム異常検知システムにより発生する廃棄ロスの状況が把握できるようになりました。視覚化された「もったいなさ」を経て、現場では資源の有効活用に対する意識が高まっています。この結果、廃棄ロス削減の取り組みは見える形で進展しています。

今後の展望

東郷製作所は、現在、ホースクランプの組付工程から他の工程へのDSF Cycloneの導入を拡大中です。2027年までには国内4工場すべてで可視化を完了させる計画です。未来には、工場間のデータ連携やAIによる生産計画の最適化にも挑戦し、スマートファクトリーを目指します。マクニカは、これらの取り組みを引き続き支援していきます。