船内通信の革新
2022-05-30 10:00:19
船内通信環境の革新を目指すHD-PLCアライアンスの新プロジェクト
高速電力線通信HD-PLCアライアンスの新しい取り組み
高速電力線通信技術を広めるHD-PLCアライアンスが、海事産業の発展に向けた電装工事の調査研究事業に参画することを発表しました。このプロジェクトは、一社)日本船舶電装協会が主催する2022年度の調査研究業務に基づき、海上での通信環境の向上を目的としています。
目的と背景
本研究事業の目的は、高度化する通信技術を分析し、船内の通信環境を改善することです。特に、船内生活の安全性と快適性を高めることで、若手乗組員の雇用機会を増やし、海事産業全体の健全な発展に寄与する狙いがあります。船舶内通信の現状を調査し、有線LANや無線LAN、高速電力線通信(以下、高速PLC)などの最新技術の比較整理を行い、信頼性の高い通信手段を確立します。
概要と活動内容
このプロジェクトでは、標準的な船舶を対象に、各種通信方式の試設計が行われます。新造船から既存船舶まで、最適な通信環境の構築を目指し、設計マニュアルを作成する予定です。また、電装工事を合理的に進めるための方策も模索され、効率化が図られます。
さらに、年度末にはこれまでの成果をまとめた報告書が発表され、協会の会員や内航船、漁船のオーナー、中小造船所、国や検査機関などへ広く周知されることが期待されています。
法改正に伴う新たな可能性
2021年6月には総務省の電波法施行規則が改正され、高速PLCによる鋼船内利用が新たに認められることとなりました。これにより、従来の船舶業界が抱えていた通信の課題解決が加速する見込みです。アライアンスは、この機会を最大限活用し、積極的に協力していく方針です。
参加企業と今後の展望
本研究事業には、HD-PLCアライアンスの会員企業も参加しています。代表的な企業には、東朋テクノロジーやパナソニックエレクトリックワークス社、富士電機、ユビキタスAIコーポレーションなどが名を連ねています。これらの企業と協力しながら、HD-PLC技術がIoT時代に適応した国際標準技術として、幅広い分野での通信課題解決に取り組みます。特に、社会インフラや商業施設、スマートシティなど、さまざまな業界において、通信環境の改善が期待されています。
まとめ
HD-PLCアライアンスの新プロジェクトは、船内通信環境の革新を通じて海事産業の発展に寄与することを目指します。この国や船舶業界全体の通信技術の向上に向けた取り組みには、多くの期待が寄せられています。今後、具体的な成果が実現されることにより、より安全で快適な船内生活が実現されることを願っています。
会社情報
- 会社名
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Nessumアライアンス
- 住所
- 福岡県福岡市博多区美野島4丁目1-62
- 電話番号
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