新しい産学連携
2021-02-24 12:00:03
オンラインで建築学生が挑む、地域を超えた新しい産学連携プロジェクト「NARAプロジェクト」
全国の建築学生が参加する「NARAプロジェクト」
新しい時代の産学連携の形を提案する「NARA(New Artistry Rest Area)プロジェクト」が始動しています。このプロジェクトは、愛知に本社を構える株式会社アーティストリーが所有する老朽化した企業の休憩所を、大学生たちの手でオンライン設計から製作までを行うものです。プロジェクトには、実際に面識がない全国各地の建築学生が参加しており、それぞれの大学や経験を超えたコラボレーションが展開されています。
プロジェクトの概要
「NARAプロジェクト」は、2020年8月にスタートし、2021年3月の竣工を目指して進行中です。このプロジェクトに参加するのは、大学1年生から大学院生まで9名の学生たちで、彼らは2つのチームに分かれ、オンラインを通じて共同で設計を行っています。この新たな試みは、コロナ禍が広がる中で学びと交流の機会が減少する中、オンラインサロン「社外取締役」のメンバーがきっかけとなり実現しました。
最新技術を用いた設計
このプロジェクトでは、学生たちは先端のデジタル技術をフル活用して設計を進めています。特に、株式会社アーティストリーが導入している5軸CNC(Computer Numerical Control)や3DCADの技術を駆使することで、これまでにない独創的なデザインの休憩所が生み出されつつあります。デジタル制御によるロボットアームが動き、木材を3次元的に加工するこの技術は、日本国内でも多くの企業が導入していない独自のアプローチです。
デザインコンセプトと実現の道のり
新しい休憩所のデザインは「わの休憩所」と名付けられました。「わが創る わをつくる わがままな休憩所」というコンセプトのもと、内と外の輪がつながり、見る人に驚きをもたらす空間を目指しています。現在、学生たちはプロジェクトの実現に向けて全力を尽くしており、クラウドファンディングを通じて必要な資金調達も行っています。目標は250万円で、製作費や運営経費などに充てられます。
クラウドファンディングの取り組み
クラウドファンディングはCAMPFIREで進行中で、参加学生たちが共に構築したページが公開されています。リターンには完成写真の送付や木製パン皿、木工体験、さらにはオーダーメイドの木工製品まで多彩なメニューが用意されています。目標金額を達成しなくてもプロジェクトは実行され、リターンをお届けするAll-in方式で進められます。
多様なバックグラウンドを持つメンバー
プロジェクトに参加する学生は、各大学から集まった多様なバックグラウンドを持つメンバーです。具体的には、スペースデザインカレッジの学生や、明治大学、早稲田大学、京都工芸繊維大学、広島大学、徳島大学、九州大学、麻生建築専門学校の学生などが名を連ねています。彼らはそれぞれの学校での経験を通じて、オンラインで意見を出し合いながら設計を進め、完成に向けた活動を積極的に行っています。
未来への一歩を踏み出す
この「NARAプロジェクト」は、単なる建物のリニューアルにとどまらず、未来の建築業界を担う若者たちの学びと成長の場ともなっています。コラボレーションを通じて築かれる友情や経験は、彼らのキャリアにとっても貴重な財産となることでしょう。プロジェクトの進捗や活躍は、アーティストリーのInstagramなどでも随時更新されており、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
新しい時代の産学連携の形を体現する「NARAプロジェクト」。今後の展開が期待されます。
会社情報
- 会社名
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株式会社アーティストリー
- 住所
- 愛知県春日井市西本町3-260
- 電話番号
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