地盤ネット、革新的な測量サービス「3Dスキャン測量DX」を発表
地盤ネットホールディングス株式会社の子会社である地盤ネット株式会社が2023年から新たに開発を進めているのが、3D点群データとデジタルツイン技術を活用した測量サービス「3Dスキャン測量DX」です。この新サービスは、特に建設業界における「人材不足」の問題を解決することを目的としています。
1. 新サービス開発の理由
従来の測量業務では、2人の専門技術者が現地調査を行い、手作業でデータをもとに測量図を作成するプロセスが主流でした。しかし、近年の建設業界では技術者の不足が甚だしくなり、特に専門性の高い測量業務ではその影響が顕著に表れています。このため、建築業者は測量調査の発注が困難になり、スケジュール調整やコスト問題に悩まされているのが実情です。
地盤ネットでは、この状況を打開すべく新しい測量図面提供サービスの開発に取り組むことにしました。これにより、専門的な知識がなくても簡単に現場でデータを収集できるようになります。
2. 画期的なサービスの特徴
「3Dスキャン測量DX」には以下のような特徴があります:
- - 簡単な操作性:特別な専門知識が不要で、推奨されたカメラを用いることで、誰でも簡単に撮影が可能です。
- - 測量図面の生成:収集した点群データは地盤ネット社が解析し、高精度の測量図面を自動的に作成します。
- - 人材不足の解消:小型のカメラを使うため、持ち運びが容易で、一人で現場作業を行うことができます。
この手法により、現場での作業は「撮影」のみに特化され、従来の測量プロセスが大幅に効率化されるため、迅速かつ高品質な測量図面提供が可能となります。
3. サービスの提供開始予定
今後、既に整備を進めているこのサービスは、2025年6月から正式に提供を開始する予定です。特に注目すべきは、地盤ネットが発表した中期経営計画に基づいて、建設業界以外の他業種への展開も視野に入れている点です。大手電力会社などとの打ち合わせも進行中で、業界の枠を超えたサービス提供が期待されています。
4. 今後の展望
地盤ネットグループは、サービスの幅を広げるべく様々な業界のニーズに応じたカスタマイズ機能を開発する方針です。最新技術を駆使しながら、多様な社会課題の解決に取り組んでいきます。また、点群データは建物や地形の電子化にも利用され、多くの分野での応用が見込まれています。
この「3Dスキャン測量DX」は、建設業界の生産性を飛躍的に向上させるだけでなく、他業種への広がりも期待される画期的なサービスと言えるでしょう。