大阪の歴史を掘り起こす!「新発見!なにわの考古学2024」特集展示
大阪歴史博物館では、2024年9月4日(水)から10月28日(月)まで、特集展示「新発見!なにわの考古学2024」を開催します。この展示では、一般財団法人大阪市文化財協会と大阪市教育委員会が令和5年度に行った大阪市内の遺跡発掘調査の成果を、出土遺物や写真パネルで紹介します。
大阪市内には数多くの遺跡が眠っており、毎年様々な場所で発掘調査が行われています。本展では、これらの調査から明らかになった貴重な発見の数々を、皆様にご覧いただけます。
注目すべき出土品
1. 6世紀の大足(おおあし)
平野区亀井北遺跡で発見された、水田の作業に使われたと考えられる「大足」は、その構造が非常に良くわかる貴重な遺物です。梯子状の台の上に踏み板を載せた構造で、水を張った水田の上で土をならしたり、肥料を踏み込んで土と混ぜ合わせたりするのに使われていたと考えられています。
2. 大坂夏の陣にかかわる鉄砲玉と鉛インゴット
中央区大坂城跡からは、大坂夏の陣で使用されたとみられる鉄砲玉と、溶かして鉄砲玉を作るための素材と考えられる鉛インゴットが出土しました。これらの遺物は、激戦を繰り広げた大坂夏の陣の様相を今に伝えています。
3. 近世大坂の経済を支えた蔵屋敷の出土資料
北区中之島蔵屋敷跡からは、江戸時代に全国の大名たちが年貢米や特産物を売るために設置した蔵屋敷の遺物が出土しました。これらの遺物は、当時の経済活動の様子や、大阪が全国の中心地として栄えていたことを物語っています。
展示を通してわかる大阪の歴史
本展では、これらの出土品を通して、古代から近世までの大阪の暮らしや文化、そして都市大阪が長い歴史を積み重ねてきたことを感じることができます。
さらに、展示期間中には関連イベントとして、講演会や展示解説も予定されています。
講演会「大阪市内の発掘調査成果―令和5年度を中心に―」「近世大坂蔵屋敷の果たした経済的役割について」
展示解説
これらのイベントを通して、専門家から直接話を聞くことで、より深く大阪の歴史を学ぶことができます。
「新発見!なにわの考古学2024」は、大阪の歴史に興味のある方、古代から近世の大阪の暮らしや文化に触れてみたい方、最新の考古学研究成果に触れてみたい方におすすめの展示です。ぜひ、大阪歴史博物館へ足を運んで、大阪の地下に眠る歴史の物語を体感してください。