医療的ケア児家庭支援の新たな一歩
ファミケア(運営:株式会社NEWSTA)と高知県立大学の研究チームが協力し、医療的ケア児家庭に対する情報共有の在り方を明らかにするための全国調査を実施します。本調査は、「疾患・障がい児家族の毎日を楽しく!」を目指しており、保護者が直面する日常や緊急時の課題を解決する手がかりを探求します。
調査の背景
近年、医療的ケアを必要とする児童(医療的ケア児)の数は増加しています。彼らが安全に生活するためには、医師や看護師、学校、福祉サービスなど、多くの支援者との連携が不可欠です。しかし、保護者が情報共有の中心となることで、生じる負担は計り知れません。「何度も同じ内容を説明しなければならない」や「緊急時に必要な情報が瞬時に伝わらない」といった現実は、命に関わることもあるため、大きな課題です。
特に、日本は自然災害が多い国であり、医療的ケア児家庭の防災対策は深刻な問題です。電力確保や医療機器の管理はもちろんですが、重要なのは「誰に、何を、どのように情報を伝えるか」です。
調査の概要
調査名: 医療的ケア児の保護者における情報共有の課題に関するアンケート調査
調査対象: 医療的ケア児を育てる保護者
調査方法: ウェブアンケート(約20分)
募集期間: 2025年8月29日〜2025年9月30日
調査項目:
- - 日常生活における支援者との情報共有の状況と課題
- - 体調悪化時の情報伝達の不安や準備
- - 災害時の情報共有に関する備えと懸念
- - 支援やツールのニーズ
調査結果は、学会や論文発表を通じて広く共有され、医療的ケア児家庭の支援体制向上に役立てられる予定です。
研究チームの信念
中井准教授は、災害看護や在宅看護の分野で多くの実績を持ち、医療的ケア児が安心して生活できるための研究を進めています。保護者のリアルな声を集めることで、より良い情報共有システムの確立を目指しています。
医療的ケア児家庭へのメッセージ
ファミケアは、医療的ケア児を育てる家庭が抱える情報共有の課題を広く伝えることを重視しています。「自分たちだけの悩み」と考えず、参加していただければ幸いです。皆様の声が、より良い支援体制へと繋がる力になります。
参考リンク