中学生ソフトテニス選手権大会の革新
2025年6月14日と15日、千葉市で開催された「千葉県中学生ソフトテニス選手権大会」は、これまでの大会運営の常識を覆す大きな変革を遂げました。
この大会において、raquty合同会社が開発した大会運営システム「raquty Pro」が導入され、参加者は延べ880名に達しました。大会は2日間にわたり、1日あたり約440名の選手が集まり、見事にデジタル化された運営が行われました。
デジタル化の背景
従来のソフトテニス大会では、受付業務や採点業務など多くの作業が手作業で行われ、運営側には大きな負担がかかっていました。特に試合後のスコア記録は、手書きでの入力が必須であり、作業ミスや確認のための時間も多く必要とされました。そこで、千葉県ソフトテニス連盟中学生委員会は、デジタル化によって運営の効率化を図ることを決定しました。
raquty Proの特長
「raquty Pro」は、選手チェックインや試合の進行、スコアデータのリアルタイム記録をオンラインで行えるシステムです。選手は大会専用のURLからチェックインし、試合の進行状況を確認、一方で審判はタブレットを使用してスコアをその場で入力します。これにより、勝者からの手書きの採点表を受け取る必要がなくなり、スムーズな大会運営が実現しました。
具体的な運営の流れ
1.
選手チェックイン: 各チームの代表者が選手をオンラインで受付。
2.
試合進行確認: 大会専用URLで試合の順序を確認し、指定されたコートで試合を行います。
3.
スコア記録: 審判がタブレットでスコアを入力、試合の進行状況がリアルタイムで記録されます。
4.
結果報告: 試合終了後にスコアがタブレットから送信され、正確な結果を確認します。
5.
トーナメント表自動更新: 送信されたスコアがリアルタイムでトーナメント表に反映されます。
効率化による恩恵
このシステムの導入によって、関係者全員が同じ情報をリアルタイムで共有できるようになりました。特に、保護者や離れた場所にいる方々もスマートフォンで試合をいつでも把握できるメリットがあります。
また、試合後には各試合のスコアデータが保存されているため、選手の振り返りや分析にも役立ちます。これにより選手たちは自己改善のためのヒントを得ることができ、より高いパフォーマンスを目指すことができます。
吉報をもたらした大会運営
大会責任者である川端和大氏は、「デジタル化により、選手たちの保護者が試合を見守る姿は新しい景色を作り出しました。大会運営がスマートフォンで行えることで、観客との距離が縮まった」と語りました。また、教員たちからは「自由に席を外せるようになった」という声も上がり、より多くのコミュニケーションが生まれています。
未来を見据えて
今後、raquty合同会社と千葉県ソフトテニス連盟中学生委員会は、更なる「新しい大会運営の形」を探求し続けるとのこと。これまで運営業務にかけていた手間を省くことで、選手、観客、関係者すべての人が楽しめる「みんなが楽しい大会」を創造することを目指しています。「デジタル化の波がソフトテニス界にもたらす可能性は無限大である」との信念のもと、今後の展開に期待が寄せられます。