青谷小学校のウニ体験で藻場の重要性を学ぶ
2024年9月9日、鳥取市立青谷小学校にて58名の参加者による、「ウニを通して藻場の大切さと現状を実感する体験型プログラム」が実施されました。このプログラムは、鳥取ブルーカーボンプロジェクトの一環として、地域の海を守る意識を育むことを目的としています。
藻場の現状を知る勉強会
この日の授業は、まず地元の藻場についての勉強から始まりました。藻場は魚や貝の産卵場や稚魚の保育場、さらには水質浄化などの重要なエコシステムとして機能しています。しかし、近年、藻場はムラサキウニの大量発生により危機に瀕しているという現状が、実際の写真を交えて紹介されました。児童たちは、かつての藻場が豊かな生態系を持っていたことを理解し、驚きの声を上げながら授業に臨んでいました。
実際に触れて学ぶ体験
学習が進むと、次は実際にムラサキウニを手に取り、その生態を観察する時間が設けられました。最初は緊張していた児童たちも、次第にウニに触れることに楽しさを見出し、観察を続けました。「ウニの針が痛くない」という声があがり、ウニの生態についての質問が飛び交う場面もありました。児童たちは、ウニの生態や海藻がなぜ重要なのかを直接体験しながら学んでいきました。
今後の展望
今後、このプログラムでは「実際に海でウニの発生状況を見てもらう」ことや、「地元の藻場にいる生き物を食材として使った学校給食を体験する」などの計画があります。これにより、地域の海と藻場に関する理解をさらに深め、五感を使った学習を進めていく予定です。
参加者の声と反響
参加した児童たちは、「ウニは少し匂いがしたけれど、直接触れられて楽しかった」や、「ぜひ青谷の海に行ってウニを見たい」といった感想を寄せており、地元の海に対する興味が高まった様子が伺えました。
団体概要
このプログラムは、公益財団法人鳥取県栽培漁業協会が主導する「豊かな海の再生を目指して」実行委員会によって運営されています。官民一体で藻場の保護と再生に取り組んでおり、地域の子どもたちに海の未来を引き継ぐための教育プログラムを展開しています。
まとめ
ウニを通じて藻場の重要性を学ぶこの取り組みは、地元の子どもたちに実践的な知識を与え、海の環境保全への理解を深める良い機会となりました。今後もこのような活動を通じて、さらなる環境意識の向上が期待されます。