荒川区の教育ICT環境刷新がもたらす新たな学びの形
東京都荒川区が、株式会社内田洋行と協力し、教育ICT環境の大幅な刷新を行いました。これにより、児童生徒と教職員がより便利で安全なICT環境を利用できることが期待されています。その中心には、仮想デスクトップ技術が搭載された新しいシステムがあります。
新たなICT環境の特徴
荒川区では、GIGAスクール構想の一環として新たな1人1台PCを導入し、教職員のためのICT環境を整備しています。教育現場で多く利用されるGoogle社の学習系環境と、Microsoft社の校務系環境を仮想デスクトップで接続することで、異なるOSを自由に活用できるハイブリッドな環境が実現しました。これにより教職員は、1台のPCで校務管理と学習支援の両方をシームレスに行えるようになりました。
この新しい環境の利用開始は、2024年9月1日から教職員が行い、2025年4月には荒川区内の24校の小学校と10校の中学校で児童生徒も利用を開始する予定です。
セキュリティ強化と利便性の向上
荒川区は、未来を拓く教育を目指し、学習環境のセキュリティを重視しています。例えば、仮想デスクトップに多要素認証を導入し、校務系システムへのアクセスも強化しています。これにより、情報の漏洩を防ぎつつ、職員や生徒が必要なときに安全に情報にアクセスできる環境が整えられました。
また、学習eポータル「L-Gate」の新機能により、PCの台帳管理が自動化され、教職員の負担が軽減されました。このシステムは、約320万人のアカウントを持つ教育機関で利用されており、荒川区のICT環境は確実に進化しています。
スムーズな教育活動を支援
この新たなICT環境は、教職員がどこでも業務を行えるよう設計されているため、例えば自宅や小学校外幹線での業務も可能になります。もはや学校に拘束されることなく、効率的に働くことができ、児童生徒に向き合う時間を増やすことが期待されます。
さらに、新設されたキャッシュサーバーにより、大量の端末が同時にデジタル教科書やソフトウェアのアップデートを行う場合のネットワーク負荷が軽減され、スムーズな授業運営が可能となります。
教育委員会の意見
今回の教育ICT環境の刷新について荒川区教育委員会の柳生光彦氏は、「教員の働き方改革や子どもたちがいつでも利用できるICT環境の実現を目指して努力してきました。内田洋行様との連携により、理想の環境が整い、子どもたちにとってもメリットの多い教育環境が期待されます」と語っています。
未来の教育を見据えた取組み
内田洋行は、教育ICTの領域で長年の経験を持ち、荒川区での取り組みを通じて全国に先駆けて教育環境を整えてきました。今後も、380万人以上のお客様に愛されるような教育環境を構築し、教育の質向上を目指して邁進します。荒川区の取り組みは、その一環として、多くの教育機関でのICT化を進め、より良い教育を提供するための大きな一歩となることでしょう。