ケミトックスが全固体電池の試作・評価を拡大
株式会社ケミトックスは、東京都大田区の「令和5年度新製品・新技術開発支援事業」に見事採択され、全固体電池の試作と評価事業を大幅に拡大することとなりました。この取り組みにより、同社は新たな研究開発の道を切り開き、次世代エネルギーを生み出す可能性を追求していきます。
全固体電池とは?
全固体電池は、電動車(xEV)や高性能デバイスで使用される次世代の蓄電技術として注目を浴びています。従来のリチウムイオン電池に比べて、全固体電池は安全性が高く、温度変化への耐性も優れています。また、充電速度も速く、大容量化が期待されています。2022年時点での全固体電池市場規模は60億円に達し、2040年には3兆8605億円に達すると予測されています。
シート積層型全固体電池の取り組み
ケミトックスは、従来の小型電池に加えて「シート積層型(パウチ型)全固体電池」の試作方法の開発に取り組んでいます。この新型バッテリーは、多様な材料を切断・積層して作られ、プロトタイプを用いて性能を評価します。これにより、材料メーカーやシートメーカーが自社製品を用いてパウチ型電池の試作を容易に行えるようになります。
さらに、試作品の作成だけでなく、材料の評価や安全性試験もワンストップで提供し、従来品との比較なども実施していきます。この取り組みは、全固体電池の製造プロセスを大きく変える可能性を秘めています。
今後の全固体電池市場の展望
全固体電池は、大型のものは高分子系で量産が進んでおり、主に海外メーカーによるxEV向け展開が行われています。日本のメーカーは、硫化物系の電池の開発に力を注ぎ、大幅なコスト削減を目指しています。早ければ2020年代前半には、商業運転が開始される見通しです。また、小型タイプの全固体電池は、既にIoT機器やウェアラブルデバイスでの実用化が進んでおり、今後さらに普及が期待できます。
株式会社ケミトックスの取り組み
1983年に設立された株式会社ケミトックスは、これまでに多岐にわたる材料の試験サービスを提供してきました。特に2011年の東日本大震災以降は、「再生可能エネルギー」の安全で効率的な普及を目指し、シリコン系太陽電池やリチウムイオン電池、全固体電池などに関する評価サービスを充実させてきました。全固体電池市場の拡大に伴い、ケミトックスの役割もますます重要になっています。
お問い合わせ
ケミトックスの全固体電池研究開発についての詳細は、以下の連絡先までお問い合わせください。