カーディナルヘルス、メドトロニックの医療事業を61億ドルで買収完了

カーディナルヘルスがメドトロニックの医療事業を買収

カーディナルヘルスは、2017年7月31日、メドトロニックの患者ケア、深部静脈血栓症予防、栄養関連事業を63億ドルで買収したことを発表しました。この買収は、同社の医療製品ポートフォリオを拡張し、顧客に対してより多くのサービスを提供することを目指しています。

買収の詳細

買収資金は、発行された優先無担保債券や既存のクレジット契約に基づく借入れを通じて調達されました。カーディナルヘルスのCEOであるジョージ・バレット氏は、この買収が複数の医療関連市場にわたる23の製品カテゴリーをカバーしていることを強調しました。特に、アメリカのほぼ全ての病院で使用される高名なブランドであるCurity、Kendall、Doverなどの製品が統合されることになります。

経済への影響

この買収によって、カーディナルヘルスは2018年度の非GAAPベースでの1株当たり利益が0.21ドル増加する見込みです。また、在庫増強費用として最大1億ドルを初期の数四半期に計上することになると予測されています。さらに、2020年度末までにシナジー効果として1億5000万ドル以上のメリットを享受することが期待されています。

統合の進展

新たに傘下となった患者ケア事業のCEOはドン・ケーシー氏が担当し、統合は順調に進んでいます。今後18カ月以内に全ての統合作業が完了する見通しとなっています。日本市場においても、患者ケアや栄養製品を扱う日本コヴィディエン株式会社が同様の事業を展開していることから、今後の展開が注目されます。

財務アドバイザーと法律顧問

買収案件の財務アドバイザーとしてゴールドマン・サックスおよびペレラ・ワインバーグ・パートナーズが、法律顧問としてスキャデン・アープス・スレート・マー・アンド・フロムおよびジョーンズ・デイがそれぞれ参加しました。

カーディナルヘルスの概要

カーディナルヘルスは、医療サービスと製品を提供する世界的企業で、病院や薬局、外来手術センターなどへカスタマイズされたソリューションを展開しています。約60カ国に5万人の従業員を擁し、フォーチュン500でトップ15にランクインしています。カーディナルヘルスの取り組みにより、今後の医療サービスの向上が期待されます。