マイクロンの9550 SSDとNVIDIAの協力
2024年10月23日、アイダホ州ボイシに拠点を置くマイクロンテクノロジーが、同社のMicron 9550 PCIe Gen5 E1.SデータセンターSSDが、NVIDIAのGB200 NVL72システムの推奨ベンダーリストに追加されたことを発表しました。これは、AI関連ワークロードに対して大きな進展を示す動きです。
NVIDIA GB200 NVL72とは
NVIDIAのGB200 NVL72は、革新的なGB200 Grace Blackwell Superchipを活用し、ラックスケールの省電力AIインフラストラクチャを構築します。このシステムでは、PCIe Gen5ストレージが重要な役割を果たしており、Micron 9550 SSDを使用することで、大規模なAIモデルのトレーニングや、リアルタイムな大規模パラメータ推論、高性能コンピューティング(HPC)タスクにおける性能が最適化されます。
Micron 9550 SSDの特徴
Micron 9550 SSDは、業界内でもトップクラスのAIワークロードに最適化された製品です。この製品は、NVIDIA Magnum IO™ GPUDirect®(GDS)を活用することで、スループットを最大34%向上させます。また、Big Accelerator Memory(BaM)を用いたグラフニューラルネットワーク(GNN)トレーニングでは、作業完了時間を最大33%短縮することができます。
さらに、Micron 9550 SSDは他社SSDと比べて、1TBあたりの電力消費を81%も削減。その結果、GNNトレーニングにおいても最大43%の電力削減が実現されており、持続可能性の新たな基準が築かれています。
マイクロンとNVIDIAのコメント
マイクロンのストレージビジネスユニットのジェネラル・マネージャー、ジェレミー・ワーナー氏は、「マイクロンのメモリおよびストレージ製品は、データセンターからエッジに至るまで、厳しいAIワークロードの要求に応えています。GB200 NVL72にMicron 9550 SSDを統合することで、サーバー企業は高性能かつ省電力なデータセンターストレージソリューションをAIサーバーシステムに導入できます」と述べました。
一方、NVIDIAの製品管理バイスプレジデント、キース・モリス氏も「超高速で省電力なNVMeストレージは、NVIDIA GB200 NVL72の設計に欠かせない要素です。Micron 9550 SSDは、当社のソリューションパートナーシステムに統合されることで、より高性能と効率性を発揮します」とコメントしています。
他の認定製品
Micron 9550 PRO PCIe Gen5のバリエーションには、3.84TB、7.68TB、15.36TBのE1.S SSDがラインアップされています。また、Micron 7450 PROの3.84TB E1.Sおよび1.92TB M.2 SSDも同様にNVIDIAの推奨ベンダーリストに認定されています。マイクロンは、これらの製品をサーバーODMおよびOEM企業と連携し、NVIDIA GB200 NVL72向けのさらなる認定を目指しています。
まとめ
NVIDIA GB200 Grace Blackwell Superchipには、マイクロンのLPDDR5Xメモリが搭載されており、AIサーバーインフラストラクチャにおいて高い性能と低消費電力を実現しています。今後、さまざまな業界でMicron 9550 SSDの影響が期待できるでしょう。詳細はマイクロン公式サイトなどをご確認ください。