2024年9月5日、東京都新宿区に本社を置く株式会社Live2Dが、2Dイラストを立体的に表現するソフトウェア「Live2D Cubism」の新しいソフトウェア開発キット(SDK)、Cubism 5 SDK for Unreal Engine R1 alpha 1を発表しました。この新たなSDKにより、Unreal Engineを利用したゲームやアプリ開発において、Live2D Cubismの機能が活用できるようになります。
このSDKは、現在のUnreal Engineのバージョン5.2および5.3に対応しており、これまでのCubismを使用した制作フローをそのままUnreal Engine上で実現できる点が大きな魅力です。ただし、現在はalpha版であるため、一部機能には制限がありますが、Unreal Engine内でのブループリントなど、標準的な機能もサポートされています。
また、このalpha版の公開の目的は、クリエイターからのフィードバックを基に、さらに使いやすい製品へと進化させることです。利用者は、alpha版を使用して制作した作品をSNSやLive2Dの公式クリエイターズフォーラムで発表、共有することができます。ただし、これがalpha版であるため、機能や仕様は予告なく変更される可能性があることには留意が必要です。
Live2D Cubism自体は、1枚のイラストから立体感を持たせた表現を可能にするプロフェッショナルスタンダードツールです。ゲームや動画、アプリ、さらにはVTuberなど幅広い用途で利用できるパワフルな変形ツールを備えており、さまざまな開発環境にも対応しています。
今回のSDKリリースは、クリエイターの制作環境をさらに豊かにし、新たな表現の可能性を広げるもので、その進化に期待が寄せられています。Live2Dの開発プロセスでは、alpha版を用いたクリエイターからの意見を積極的に取り入れ、より良い製品づくりに活かしていく方針です。将来的にβ版が登場し、その後品質を高めたリリース版が提供される予定です。
このように、株式会社Live2Dは2Dイラストに立体的なアニメーションを加える技術を用いて、国内外のクリエイターたちに評価されている中、引き続き事業の拡大を目指しています。特に、ゲームやアプリ、VTuberなどの領域において、Live2Dはますます多くの人々に利用されることでしょう。日本のクリエイティブ業界において、「クリエイターが描きたい通りに描き、動かしたい通りに動かす」というビジョンを実現するために日々進化し続ける姿勢が印象的です。
今後は、Unreal Engineとのさらなる連携強化や、新しい機能の追加が期待されており、Live2Dの未来に目が離せません。こうした技術革新は、クリエイターが描く世界観をより豊かにするだけでなく、新しい市場やオーディエンスとの接点を生み出すことでしょう。これからのLive2Dの進化に期待が高まる中、ユーザーやクリエイターたちの反応にも注目が集まります。