ウミトロンが取り組む新たなアマモ場マッピングプロジェクト
ウミトロン株式会社は、2024年7月21日に放送された日本テレビの報道番組「真相報道バンキシャ!」において、AIを用いた三浦半島のアマモ場マッピングのプロジェクトを発表しました。このプロジェクトは、ウミトロンの代表である藤原謙氏を中心に、日本テレビの桝太一キャスターおよびNPO法人海辺つくり研究会の木村尚理事と連携して進められました。
アマモ場の重要性とは?
アマモ場は、海洋生態系において非常に重要な役割を果たしています。アマモは光合成によって二酸化炭素を吸収し、酸素を生産する植物です。また、様々な魚や甲殻類が生息し、彼らにとっての育成場としても機能しています。そのため、アマモは「海のゆりかご」と呼ばれることもあります。しかし、最近の人間の活動や環境変化によって、アマモ場は減少傾向にあります。これを受けて、ウミトロンはアマモ場を保全するための取り組みを強化しています。
プロジェクトの展開
今回のプロジェクトでは、2005年と2024年に撮影された空撮写真をAIで解析することで、アマモ場の分布を高精度で把握しました。ウミトロンはこれまでにも衛星画像を用いたプロジェクトに取り組んできましたが、空撮写真だけを用いたマッピングは初の試みでした。
解析によると、三浦海岸では2005年には豊富に存在していたアマモが2024年には確認できないほど減少していることが明らかになりました。木村理事は、海底に存在するアマモは検出対象外であるためこの結果は過小評価であるが、それでもインパクトのある減少が確認されたとコメントしています。例えば、横浜ベイサイドマリーナでは、アマモ場が群生している様子が明らかになりました。
今後の展望
ウミトロンは今後もアマモ場や藻場の現状を把握するための技術開発に励む意向を示しています。特に、地域住民や関係団体との連携を強化し、持続可能な養殖と海の環境保全を両立させるための取り組みを進めています。今回のマッピングデータは、アマモ場の保全活動に活用される見込みです。ウミトロンは、興味のある方々にアプローチを行い、この分野に対する技術提供も行います。
まとめ
このプロジェクトに参加した桝キャスターは、現状の把握が保全活動の第一歩であると強調しています。人の手が届きにくい海洋において、AIや衛星データを活用した最新技術がますます重要になってくるでしょう。
ウミトロンの取り組みは、私たちの食料問題と環境問題の解決に向けた大きな一歩です。これからも海の生態系を守るための技術開発に期待が寄せられています。