創業600年、糀屋三左衛門の新たな挑戦
愛知県豊橋市に本拠を置く老舗種麹メーカー、糀屋三左衛門が9月14日にECサイトを大刷新しました。創業から600年を超えてきた同社は、麹づくりの技術と文化を次世代へと引き継ぐため、オンラインでの存在感をさらに強化しようとしています。
リニューアルの背景
新型コロナウイルスの影響で多くの人々が自宅に留まる中、在宅時間を利用して料理に挑戦する家庭が増え、特に麹づくりに関心を寄せる人々が急増しました。これにより、2020年度の家庭用種麹の販売数量は前年の1.2倍に拡大し、海外からの需要も20%の増加を記録しています。こうした市場の変化は、麹や味噌、醤油などの発酵食品への関心の高まりによるもので、これからの成長を見据えたリニューアルが急務となりました。
リニューアルの目的
新しくしたECサイトでは、「麹づくり文化」をより多くの人々に親しみやすく伝えられるよう、国内外の顧客に向けたサポート体制を強化します。特に、英語対応の強化を図り、海外の顧客にも安心して商品が届けられるよう配慮しています。親しみやすさと分かりやすさを重視したデザインで、糀屋三左衛門の魅力を存分に伝えていくことを目指しています。
具体的なリニューアルポイント
1. レシピの充実
新サイトでは、様々な麹を使ったレシピが豊富に掲載されます。米麹を使った普通のレシピだけではなく、黒麹を利用した甘酒やカルパッチョといったユニークなメニューも紹介されており、ご購入後すぐに楽しめる内容になっています。
2. 詳細な麹の作り方
特に初めて麹を作る方や過去に失敗した経験がある方に向け、分かりやすく写真付きで説明された麹の作り方が公開されています。温度管理や手入れのタイミング、必要な道具など、麹づくりの基本を網羅した内容です。今後は豆麹や麦麹の作り方も追加予定です。
3. 海外対応の強化
ECサイト上では、日本国内と同じプロセスで海外からも商品を購入可能です。Messengerを利用したチャット機能を導入し、円滑なコミュニケーションを実現。また、海外向けの決済手段としてPayPalも導入され、利便性が向上しました。
糀屋三左衛門の商品
糀屋三左衛門が取り扱う商品は、全国で多くの醸造メーカーに支持されています。米、大豆、麦などの種麹に加えて、特に遺伝的な特性を持つ黒麹菌も取り扱っているのは同社ならではです。全ての麹は国産原料を使用し、冷凍生麹や乾燥麹も取り揃えています。また、無添加の調味料やあま酒も販売し、料理への応用が可能です。これらの商品を通じて、顧客自身が麹を一から作り、様々な料理に活用することができるようになります。
リニューアル記念キャンペーン
新ECサイトのオープンを記念して、先着300名に幻想的な麹菌のデザインが描かれたポストカードをプレゼント。また、米麹を使用したあま酒や調味料が組み合わさった「三左衛門セット」の限定販売も行っています。これを機に、多くの人々に麹の魅力を体験してもらいたいという思いが込められています。
会社概要
糀屋三左衛門は、室町時代に創業。足利幕府からの許可を得て以来、全国の3000以上の醸造メーカーに種麹を供給してきました。600年以上の歴史がある同社は、食品としての麹の美味しさを広め、文化を未来に繋げる役割を担っています。所在地は愛知県豊橋市で、設立は1965年。現在も味噌や醤油の製造を手掛けるなど、積極的に事業を展開しています。URLは
こちら。