子どもと若者の権利を考える第4巻が重版
昨今、現場の視点を重視し、体験や事例を通じて制度の実現を模索する書籍「子ども若者の権利と政策」シリーズ。その中でも特に注目を集める第4巻『若者の権利と若者政策』が重版されました。これにより、法律や政策が実際の現場でどのように機能しているのかに光が当てられます。
重版の背景
本書は、2023年に施行された「こども基本法」に基づき、子どもや若者の権利を社会でどう実装すべきかを探求する内容となっています。制度の適切な運用を伝えるだけでなく、実際の現場での事例を豊富に取り入れ、どういった葛藤や挑戦が存在しているのかを具体的に示しています。これが本書の大きな魅力となっています。
現場の重要性
本書では、「制度の正しさ」よりも「現場での実態」に重きを置くことが強調されています。制度が導入される際、現場でどのような困難が生まれ、どのようにして人々が前に進もうとするのか、これを詳細に描き出します。特に、子どもや若者を「支援対象」ではなく、権利の主権者として捉える視点が重要として強調されています。
また、教育、福祉、地域づくりといった多岐にわたる分野を横断しながら、著者たちは若者を登場人物として迎え入れ、権利を尊重する姿勢を持つべきとしています。これにより、地域と若者の間で新たな信頼関係が築かれる期待が寄せられています。
SETの取り組み
認定NPO法人SETは、この第4巻の第11章「若者の手で若者とコミュニティのために」を執筆しました。この章では、違いを認めることで、共生社会の構築を目指す実践が語られています。若者を「問題」として捉えるのではなく、共に社会を築く仲間として捉える姿勢が示されています。これにより、若者が持つ潜在能力を引き出し、地域における変革が促進されることが期待されています。
重版の意味
今回の重版は、SETにとって成果というよりも、次なる確信の表れです。現場での知見や違和感を丁寧に言葉にすることが、時間や場所を超えて誰かの役に立つ可能性を示唆しています。この書籍を手に取った読者が、自らの現場や判断を再考することにつながることこそ、本書の目指すところです。
次のステップ
今、SETでは「東日本大震災を原点とする15年間の実践」をまとめた新たな書籍の制作に取り組んでいます。この新しい挑戦は、過去の成果だけではなく、新たな知見を未来へとつなげていく試みです。人を「問題」として扱わない思考を次の世代に引き継ぐことを目的として、SETはさらなる挑戦を続けていきます。
まとめ
認定NPO法人SETは、岩手県を中心に地域で若者と住民が共に学び合う取り組みを進めています。現在の活動は、年間5,000人以上が参加し、持続可能な地域づくりに貢献しています。本書の重版は、現場での声に耳を傾ける重要性を再認識させてくれます。SETは、今後も地域とのつながりを深め、新たな可能性を探求していきます。