2025年ふるさと納税のお礼品トレンド：生活防衛とプチ贅沢が両立

2025年のふるさと納税トレンドを振り返る

ふるさと納税における2025年のトレンドは、物価の高騰や米不足といった厳しい経済条件が影響を与えました。株式会社さとふるが発表したデータによると、お礼品の人気は大きな変化を見せており、生活防衛を意識したお礼品の需要が高まる一方で、「プチ贅沢」を楽しむニーズも拡大しています。

生活防衛型お礼品の増加

今年の初めから上半期にかけて、日用品や訳あり商品など、生活を守るための実用的なお礼品が多く選ばれました。2025年の人気ランキングでは、上位に「牛タン」や「うなぎ」など、高価な食材がランクインし、節約志向ながらも贅沢を楽しむ動きが確認されています。

特に、カニの寄付件数は前年同期比で約1.4倍に達し、美容・健康家電も4.3倍以上増加したことから、需要の変化が見て取れます。また、洋服カテゴリで「鎌倉シャツカード」が人気なのは、品質へのこだわりが強まっている証拠と言えるでしょう。こうした傾向は、生活の向上を求める意識が高まっていることを示唆しています。

米の需要が急上昇

さらに、米不足や価格の高騰に伴い、「ブランド米」や「新米」の寄付が増加しました。「米」のキーワードが検索ランキングで1位になり、寄付件数は前年同月比で2倍以上のペースで増加しています。寄付者は、品質の高い米を求める意識が明らかになり、特に「ブランド米」の人気が急上昇しています。

猛暑の影響

2025年の厳しい猛暑も、寄付行動に影響を与えました。「そうめん」や「いちじく」などの寄付件数も増加し、供給者側も対策を講じる状況に置かれました。このように、猛暑が寄付商品に新たな価値をもたらしていることがうかがえます。

制度改正の影響

また、2025年10月からは寄付受付時にポイントを付与することが禁止される制度改正が施行され、駆け込みで「あとから選べるお礼品」や高額寄付が増えました。特に、「寄付のみのお礼品」として価格なしでの寄付も注目を集めるようになりました。この動きは、寄付者が共感できるプロジェクトを支援する新たな形を象徴しています。