科学で紐解く!キユーピーが語る卵の可能性~研究員によるセミナーレポート~
2024年10月30日、キユーピー株式会社は東京都調布市にて報道関係者向けに「キユーピーのタマゴセミナー~科学でひもとくタマゴの可能性~」を開催しました。11月5日の「いいたまごの日」を控え、卵の価値や可能性を多角的に紹介する内容となっています。
キユーピーと卵:深い繋がり
キユーピーはマヨネーズをはじめ、多くの製品に卵を使用しており、国内生産量の約1割にあたる膨大な量の卵を扱っています。マヨネーズ450gには卵黄3.6個分を使用するなど、卵との関わりは深く、長年の研究により、卵に関する特許取得数は世界一を誇ります。
変化する卵を取り巻く環境
近年、鳥インフルエンザの影響で卵の価格は高騰し、一人当たりの年間消費量は減少傾向にあります。しかし、それでも日本人の卵への愛は高く、「卵が好き」と答える人が86.1%にも上ります。この高い人気を背景に、飲食業界では「月見」メニューが人気を集めるなど、需要は依然として高い状況です。
セミナー内容:3部構成で卵の魅力を徹底解剖
セミナーでは、キユーピーの研究員3名が登壇。それぞれの専門分野から卵の魅力を多角的に解説しました。
1. 開会の挨拶:金光智行氏(キユーピー株式会社執行役員研究開発本部長)
金光氏は、セミナー開催の意図として、卵の隠れた魅力を発信したいという思いを語りました。卵殻や卵殻膜の活用例を紹介し、セミナーを通して参加者が卵への理解を深めることを期待していました。
2. 科学で解き明かす卵の力:児玉大介氏(キユーピー株式会社研究開発本部未来創造研究所機能素材研究部チームリーダー、五ツ星タマリエ)
児玉氏は、卵の栄養価の高さや、卵黄コリンの認知機能維持への効果について解説。8月に発売された卵黄コリンを含む機能性表示食品「コリンEX」についても紹介しました。さらに、目玉焼きやゆで卵のおいしい作り方といった、家庭でも役立つ料理の豆知識も披露しました。
最近の取り組みとして、株式会社ネクアスとの共同開発による卵殻を用いた消臭機能を持つごみ袋の試作品を紹介。2024年11月10日に行われた「多摩川クリーン作戦」でこの試作品が活用されたことも報告されました。
3. 殻のない卵「加工卵」とは?:兒嶋高志氏(キユーピー株式会社研究開発本部食創造研究所タマゴ開発部担当部長、五ツ星タマリエ)
兒嶋氏は、「加工卵」について解説。液卵、凍結卵、乾燥卵といった加工卵は、業務用として飲食店などで活用され、食中毒リスクの軽減や作業効率の向上に役立っています。人手不足が深刻化する現代において、加工卵の需要はますます高まると予想されます。
今年9月には、市販用商品として初めて加工卵を使った「好吃卵(ハオツーたまご)」を発売したことも報告。今後も技術革新を通して、様々な卵商品を世に送り出していくことを表明しました。
キユーピーの未来:卵の可能性を広げる
キユーピーは、今後も卵の魅力を発信し、研究開発を通して健康的な食文化の創造に貢献していくことを誓いました。今回のセミナーは、卵の可能性を改めて考えさせられる、非常に有意義な時間となりました。