アキレス株式会社がガラス基板めっき技術を開発
アキレス株式会社は、東京の新宿区に本社を構え、独自のポリピロールめっき法を駆使して、ガラス基板への高密着めっき形成の技術を新たに開発しました。この革新的な技術は、今後の次世代半導体の製造に向けた重要な一歩となります。
高密着めっき形成の重要性
半導体業界では、微細化や高集積化が進展し、それに伴い新しい材料が求められています。特に、ガラス基板はその軽さと強度から次世代半導体パッケージ基板として注目されていますが、これまでの技術ではガラス基板に対する密着性の高いめっき膜の形成が難しいとされていました。
アキレスは、この問題を解決するために、低温・常圧でのプロセスによってガラス基板に高密着のめっき膜を形成する新技術を開発しました。これにより、次世代半導体の製造プロセスにおいて、より信頼性の高い基盤を提供することが可能になります。
技術の特徴と実績
アキレス株式会社は、ポリピロールを用いたこのめっき技術に関して、多数の特許を取得しています。現在、約50件が権利化されており、自社の技術力の証明となっています。ポリピロールめっき法は、特に以下の特長を有しています。
1.
選択的めっき: ナノ分散ポリピロール液を塗布した部分だけにめっきが析出するため、必要な箇所にのみ適切にめっき処理が行えます。
2.
高密着性: 様々な基材に対して優れた密着性を持つため、多彩な用途に対応可能です。
3.
環境配慮: これに加え、エッチング処理が不要であり、環境負荷の低減にも寄与します。
これらの特長により、スマートフォンなどの電磁波シールド用途においても、さらに薄型化や軽量化が進められています。技術的な革新は、業界全体の進化を促す大きな力となるでしょう。
SEMICON Japan 2024に出展
そして、この新技術が初めてお披露目されるのが、12月11日から東京ビッグサイトで開催される「SEMICON Japan 2024」です。アキレスのブース(3242番)では、ポリピロールめっき法を用いたガラス基板への高密着めっき形成技術が紹介され、実際の微細配線形成サンプルが展示される予定です。最新の技術を目の当たりにできる貴重な機会となりますので、ぜひ足を運んでみてください。
この新技術が半導体製造の未来をどのように変えていくのか、今後の動向に注目です。アキレス株式会社は引き続き、次世代半導体の研究開発と量産技術の確立に取り組み、業界の進化に寄与していく考えです。