難治性乳がんとWH23
2026-02-13 14:10:58

難治性乳がん治療の新たな一手、化合物WH23の登場

難治性乳がん治療の新たな一手、化合物WH23



岐阜大学の研究チームが、難治性乳がんの治療における新しい化合物WH23を開発した。この画期的な化合物は、男性ホルモンの合成に深く関与する酵素DHRS11を極めて強力に阻害することができることで注目を集めている。特にトリプルネガティブ乳がん(TNBC)の中でも治療が困難なルミナル・アンドロゲン受容体(LAR)陽性サブタイプに対して有望な治療法となる可能性がある。

WH23の作用メカニズム


この化合物は単純にDHRS11を阻害するだけではなく、さらに興味深いのはアンドロゲン受容体(AR)の発現自体を抑制する二重の作用メカニズムを持つことだ。これにより、がん細胞内でアンドロゲンの供給を断つだけでなく、細胞増殖の司令塔とも言えるARの行動を制御することができる。これによって、がん細胞の過剰な増殖を抑え運命を変える可能性が期待されている。

耐性を克服する可能性


従来の治療薬カピバセルチブに対して耐性を持つ難治性乳がん細胞でWH23を併用した結果、顕著な細胞死を誘導できることが示された。これは新たな治療戦略の一環として、薬剤耐性を克服する可能性を提示している。これまで、TNBCの中でも特に難治性とされてきたタイプにおいて、WH23が希望の光となるかもしれない。

共同研究の成果


この研究は、岐阜大学の遠藤准教授率いる研究グループと岐阜薬科大学、富山大学、北里大学、さらには海外のキングファイサル大学との共同研究により進められた。共同研究の成果として、WH23が最も強力なDHRS11阻害剤として同定され、その強力な阻害活性の原因が明らかにされている。

今後の展開


今後は、動物モデルを使用してのさらなる有効性の評価が待たれる。また、WH23の臨床応用に向けた研究も加速される見通しだ。アンドロゲンに依存する難治性乳がん治療の新たな選択肢としての基盤が整いつつある。

研究者の意見


研究者たちが述べるには、男性ホルモンが乳がんに及ぼす影響はまだ解明が進んでいない部分が多く、その特異的阻害剤の開発は基礎研究の加速に寄与することが期待される。このような新しい試みが、患者に対してより効果的な治療戦略を提供できる可能性を秘めている。

この研究は、個別化医療の実現に向けた一歩であり、治療に苦しむ患者への新たな希望となるだろう。研究成果は、国際的な創薬化学の学術誌『European Journal of Medicinal Chemistry』に今後発表され、世界中の専門家たちがこの発見に注目することが予想される。


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