凍結ヒト肝細胞の登場
2025-03-27 10:11:18

世界初!高機能を維持した凍結ヒト肝細胞「PXB-cells Cryo」が登場

高機能を持続する凍結ヒト肝細胞「PXB-cells Cryo」



2025年4月1日より、株式会社フェニックスバイオが新たに市場に投入するのは、高機能を維持した凍結ヒト肝細胞「PXB-cells Cryo」だ。この製品は、創薬研究における細胞不足や品質のバラツキといった課題を解決する革新的な取り組みとして注目を集めている。

背景と創薬研究の現状


近年、創薬研究ではドナーから提供される初代ヒト肝細胞が幅広く利用されているが、肝細胞の数はドナーごとに限られており、培養による増殖が不可能であるため、細胞の安定供給が求められている。肝機能に関しても、ドナー間で大きな差異が存在し、品質の高い細胞の確保は長年にわたる課題だった。また、研究者たちが行いたい実験に必要な細胞をタイムリーに手に入れることができなければ、研究の進捗が大きく遅れることもある。

独自技術による安定供給


フェニックスバイオは、独自の技術によって凍結した初代ヒト肝細胞を用いた製品を提供することに成功した。この技術では、ヒト肝細胞キメラマウスを介して500~1,000倍に増幅された肝細胞を効率的に回収し、高い機能性を保ちつつ安定供給が可能となる。これにより、研究者は長期にわたって高品質なヒト肝細胞を手に入れることができるようになった。

新製品の特徴


新たに登場する「PXB-cells Cryo」は、凍結されたヒト肝細胞が持つ様々な特長に注目が集まる。具体的には、接着性や形態が新鮮なヒト肝細胞「PXB-cells」と共通し、長期培養も可能。また、アルブミン産生やCYP mRNA発現、トランスポーター機能も高く維持されている。

凍結が可能であるため、長期間の保存が実現し、輸送コストの削減にも寄与する。この新しい供給形態は、特に海外の研究者にとっては、利便性を大いに向上させるものとなるだろう。

販売予定と今後の展開


「PXB-cells Cryo」の販売価格は、150,000円(予定)で、1バイアルあたり約500万個の細胞が含まれている。この新製品の売上は、今後の創薬研究における細胞供給のスタンダードを築く助けとなると期待されている。

同時に、ストックされた凍結ヒト肝細胞は、研究者のニーズに合わせた試験へ柔軟に対応可能であるため、研究が進むにつれ、より多様な用途にも貢献するだろう。さらに、フェニックスバイオは今後も独自の技術を活かし、創薬研究を支えるための新たな製品を開発していく方針だ。

最後に


この新しい取り組みは、広島県の支援を受けて進められたもので、研究者たちからの期待は非常に高い。今後もフェニックスバイオがどのようにして創薬研究の分野で新たな価値を提供するのか、目が離せない。

詳しい製品情報は、フェニックスバイオの公式サイトで確認できる。新たな技術革新がもたらす未来を共に見据えていきたい。


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会社情報

会社名
株式会社フェニックスバイオ
住所
電話番号

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