2024年採用市場調査
2025-01-16 11:27:09

マイナビの2024年企業人材ニーズ調査から見える採用市場の現状とは

マイナビの「企業人材ニーズ調査(2024年版)」が示す採用市場の新たなトレンド



株式会社マイナビが発表した「企業人材ニーズ調査(2024年版)」は、企業の採用担当者における最近の人材ニーズや施策への影響を調査したものです。この調査は2016年から始まり、今回で9回目を迎えています。調査の結果からは、賃上げを行う企業が増加し、採用市場における第二新卒の重要性が高まっていることが明らかになりました。

賃上げの影響:基本給の引き上げがもたらす効果



調査によると、2024年において基本給を引き上げた中途採用担当者は68.9%、新卒採用担当者は73.0%で、どちらも過去2年連続で最高の水準を記録しました。この背景には、新型コロナウイルスの影響からの回復や、労働市場の競争激化があります。2020年には5割を下回った基本給引き上げ率が、2021年以降は着実に上昇しており、企業が人材獲得のために賃金を見直す動きが顕著です。

しかし、基本給の引き上げにより採用数が増加したと感じる企業は4割程度にとどまり、中小企業においてはその効果が小さいことも指摘されています。賃金の上昇が広く感じられる一方で、実際の採用数に直結しない場合があることは注意が必要です。

第二新卒採用の増加と企業のニーズ



また、第二新卒採用の実施率は52.6%となっており、特に「新卒人材や中途人材が不足している」という理由から採用を行う企業が目立つ結果となりました。企業側は新卒や中途の経験者だけでは人材確保が難しく、若い力を持つ第二新卒に目を向けるようになっています。

調査結果では、企業の約74.7%が第二新卒に対して「よいイメージを持っている」と回答。その理由としては「若さや意欲」が大きく挙げられています。特に、大規模の企業ほど第二新卒人材の採用意欲が高く、80%以上が今後の採用計画に含める考えを示しています。

調査結果が示す今後の採用市場



新卒卒業から3年以内に離職する確率が高い中で、企業は第二新卒採用を通じて、急速に変化する労働市場に適応しようとしています。賃金引き上げだけでなく、待遇や働く環境の見直しも求められており、企業は採用ターゲットを多様化させつつ、労働力の確保に努めています。今後も、企業の採用戦略は進化し続けることが予想されます。

まとめ



「マイナビ 企業人材ニーズ調査(2024年版)」は、企業が直面している採用の厳しさと、その中での賃金引き上げの重要性、さらに第二新卒に対するニーズの高まりを浮き彫りにしました。若手の雇用流動性が高まる中、採用する人材への期待や求める条件が変わってきていることに企業はどう応えるべきか、今後の課題となるでしょう。企業が目指すべきは、採用成功につながるより柔軟で多様な戦略の構築です。


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会社情報

会社名
株式会社マイナビ
住所
東京都千代田区一ツ橋1丁目一番一号パレスサイドビル
電話番号
03-6267-4155

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