メカノクロスと日揮が協業
2024-10-16 11:28:54

持続可能な化学合成を実現へ、メカノクロスと日揮が協業開始

メカノクロスと日揮の新たな協業



株式会社メカノクロスが、日揮株式会社との協業を発表しました。この取り組みは、北海道大学発のベンチャー企業であるメカノクロスが保有する画期的なメカノケミカル有機合成技術を量産スケールで実現するためのものです。特に、医薬品製造のプロセスにおいて、溶媒を極少量使用するという特徴を持つこの技術は、持続可能な社会の実現に向けて注目されています。メカノクロスの目標は、2026年度までに「1kg/日」から「100kg/日」への生産スケールの向上で、この目標に向けた実証実験が始まります。

メカノケミカル有機合成とは?



メカノケミカル有機合成技術は、機械的刺激による攪拌を利用して反応を促進し、必要な溶媒の量を極力減少させる新しい化学反応手法です。この技術により、従来の化学合成プロセスが抱えていた大量の有機溶媒による環境負荷の問題が解決される可能性があります。化学合成プロセスは長年にわたり変わらない手法が用いられてきたため、変革が求められていたのです。この新技術により、医薬品や化学素材の製造が環境に優しい方法で行われることが期待されています。

協業の内容と目指す成果



今回の協業では、メカノクロスと日揮は共同で量産プロセスの実装に取り組みます。既に有望な反応において、1kg/batchや約5g/min(7kg/day)の量産化の可能性が見出されています。日揮とのパートナーシップにより、最終的には100kg/dayスケールの量産装置の開発が目指されます。

これにより実現可能となるのは、医薬品製造における溶媒の使用をなくした新しい生産ライン。より効率的で環境に負担をかけない製造方法が確立されることは、業界全体にとって意義深い試みです。

企業としての背景



メカノクロスは北海道大学と提携し、最先端の研究を活用しながら新しい化学反応の可能性を追求してきました。日揮は、1928年からの長い歴史を持ち、化学・製薬プラントにおけるエンジニアリングの専門家としてその経験を活かし、環境への配慮と製造コストの低減に積極的に寄与する姿勢が評価されています。

今後の展望



今回の協業が成功すれば、メカノクロスは量産化に向けた他企業との共同研究や市場参入を加速させる予定です。特に、リリースされた情報によると、将来的には10kgスケールのパイロット機の開発も視野に入れ、実際の生産ラインへの導入を考えています。この新技術に注目する企業が増える中で、メカノクロスは確立した技術をもとにさらなる成長を目指す未来があります。

合わせて、日揮との連携がもたらす新しいプロセスの実現は、環境に優しい持続可能な化学製品の製造に貢献し、業界全体の革新を促すことが期待されています。

まとめ



この業界は持続可能性に向けた転換期にあり、メカノクロスと日揮の取り組みは、その流れを加速させるものとなります。新しい合成技術の量産化が進むことで、化学産業の環境負荷の軽減に寄与し、未来の持続可能な社会の実現へとつながることを期待しています。


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会社情報

会社名
株式会社メカノクロス
住所
北海道札幌市中央区北五条西29丁目2−33THE TERRACE宮の森B号
電話番号
080-5088-0649

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