神戸の新興企業、イムノロックが資金調達を完了
株式会社イムノロック(本社:神戸市)は、神戸天然物化学株式会社と神戸信用金庫からの第三者割当増資を通じて、5,010万円の資金調達を行ったことを発表しました。この資金は、同社が開発を進めている経口がん治療ワクチンB440の研究加速に活用される予定です。
イムノロックはどんな企業?
イムノロックは、2021年に神戸大学から発足した創薬スタートアップです。ビフィズス菌を用いた独自の経口ワクチンプラットフォーム技術を開発しており、現在はがん患者を対象とした治療法の提供に向けて研究を進めています。
特に、がん免疫療法の需要が高まる中で、B440の開発は注目されています。2023年1月からは、転移性尿路上皮がん患者を対象にした医師主導の第Ⅰ相臨床試験を実施し、安全性や有効性を確認しています。この成果は、2025年の米国臨床腫瘍学会で発表される予定です。
B440の特徴
B440は、ビフィズス菌を利用して細胞性免疫を誘導する新しいタイプの経口がん治療ワクチンです。このワクチンは、M細胞を通じて樹状細胞に取り込まれ、がん細胞を攻撃するキラーT細胞を活性化させます。実験では、様々ながんモデルで抗腫瘍効果が確認され、他の免疫チェックポイント阻害剤との併用による相乗効果も明らかになっています。
この技術は、従来の経口ワクチンの問題点を解決するもので、特に腸内細菌と腸管免疫に着目し、新たなワクチンプラットフォームの可能性を広げています。
今後の展望
2025年10月からは、希少疾患である悪性胸膜中皮腫患者を対象にした第Ⅰ/Ⅱa相臨床試験もスタートする予定です。この新たな治療法は、がん患者に希望をもたらすことが期待されています。
イムノロックの代表取締役CEOである白川利朗氏は、「今回の資金調達を通じて、私たちの研究開発を加速し、一日でも早く患者のもとにB440を届けたい」と語っています。また、神戸天然物化学の真岡宅哉社長も「この技術には大きな潜在能力がある」と評価しています。
地域への貢献
本プロジェクトは、神戸の地域社会にも大きな影響を与えるもので、地域金融機関である神戸信用金庫もその支援を表明しています。地域の企業が連携し、世界初の経口がん免疫療法の実現に向けて取り組む姿勢は、多くの人々に希望を与えています。
今後もイムノロックの動向に注目し、がん治療の新たな可能性が広がることを期待したいと思います。