電通と電通総研、新サービス「ゲンバニ」のご紹介
株式会社電通と株式会社電通総研は、製造業のものづくり現場で働く人々の感情に注目した新たな支援サービス「ゲンバニ」を始めました。このサービスは、現場の知見とクリエイティブなアプローチを融合させることで、働く人のモチベーションを引き上げ、生産性の向上を目指しています。
日本の製造業の現状
近年、日本の製造業は競争の激化に伴い、生産管理体制の強化を進め、コスト削減を実現する動きが加速しています。しかし、このような状況下では、現場の従業員に閉塞感が生じ、創造性や柔軟性が損なわれる一因ともなっているのです。これに対し、従来の方法では対応しきれない新しいアプローチを求める声も増えてきています。
「ゲンバニ」の特徴
「ゲンバニ」は、製造業支援に長けたコンサルタントと、感情を動かすクリエイティブな知見を持つクリエイターたちによって構成されています。このサービスは、「Cultivation」「Creativity」「Craft」の3つの要素から成り立っており、それぞれが相乗効果を生んでいきます。
1. Cultivation
「Cultivation」では、対話型ワークショップを通じて、現場の根底にある価値観を洗い出し、硬直化した認識を解きほぐします。問いかけを中心にした議論を促進することで、従業員の感情に寄り添った気づきを促します。
2. Creativity
次に、「Creativity」では、現場に異色の存在であるクリエイターがアイデアを提供し、従業員が情熱を持って実行できるような施策を共に模索します。これにより、新たなアイデアの幅が広がります。
3. Craft
最後に、「Craft」では、実際のアイデアを具現化するための伴走支援を行います。空間設計から外部へのPR施策まで、すべてのプロセスにわたりサポートします。
具体的な取り組み
「ゲンバニ」の具体的な取り組みとしては、業務マニュアルを分かりやすくする仕組みや、従業員の個性を可視化する方法、デザインを取り入れた職場空間の構築などがあります。これにより、合理化や効率化だけでは実現しえない新たな視点で、働く人のモチベーションを高めることが期待されます。
事例紹介
サンプル1: おしごと絵本プロジェクト
工場で働く人が自分の仕事の価値を家族に伝えにくいという課題に対し、社会貢献を伝える絵本を制作し、研修を行います。また、工場見学も企画し、子どもに説明する機会を設けることで、自己肯定感を高める効果が期待されます。
サンプル2: アートギャラリー化
無機質な職場空間を地域住民と共同でアートで彩ることで、職場への愛着を深めます。直感的にわかりやすい設計によって、工場自体に誇りを持てるような変革を目指します。
まとめ
電通と電通総研は、今後も「ゲンバニ」を通じて製造業の現場に活気を生み出し、顧客の生産性向上に貢献するための支援を充実させていく考えです。変革支援の新たな形が、ものづくりの現場をどのように変えていくのか、今後の展開に注目です。